<1回目>

ジャン  「あれ? ユーミルさん…
       こんな所で、何をされているんですか?」

ユーミル 「おう、おぬしか。」

ユーミル 「山賊やモンスターが、寝込みを襲ってこぬよう、
       見張りをしておるのじゃ。」

ジャン  「見張り…?
       そんなに気を張ってなくても、
       どうせ敵も寝てますって〜!」

ユーミル 「だ・か・ら、おぬしはダメなんじゃ!」

ジャン  「はう…!?」

ユーミル 「いつ何時、敵に襲われても対処できるよう、
       常に精神を集中させておく!!」

ユーミル 「それぐらいの気合いがなければ、
       この大陸で戦って生きて行く事など
       不可能じゃわ!!」

ユーミル 「わしが、その甘えた根性を叩き直してやる!
       今から言う事をよく聞いておれ!!」

ジャン  「ゴ、ゴクリ…」

ユーミル 「だいたい、そんなのほほんとした気持ちでなぁ…!」

ユーミル 「のほほんとした気持ちでなぁ……」

ユーミル 「…のほほん…」

ユーミル 「……のほ…」

ユーミル 「……」

ジャン  「……?
       ユ、ユーミルさん?」

ユーミル 「ZZZ……」

ジャン  「ね、寝てる…」

ジャン  「……」

ジャン  「そ、そっとしておこうか……」

ジャン  「それにしても……
       すごく、のほほんとした寝顔だなぁ…」

ユーミル 「ZZZ〜……」

少しだけユーミルさんと
仲良くなれた…気がする!


 <2回目>

ユーミル 「むぅぅ……」

ジャン  「何ですか? その書類の山は…」

ユーミル 「これか?
       これは、わしが持っておる製鉄所の
       収支決算の書類じゃ。」

ジャン  「ユーミルさんって、
       そんな仕事もしていたんですか!?」

ユーミル 「そうじゃ。
       ドワーフ族の武器の売れ行きは、
       全てわしの腕にかかっておるのじゃ!」

ジャン  「す、すごい!」

ジャン  「昼は自ら商品を売り歩き、夜は書類の整理を……」

ジャン  「何だか、“出来る女”って感じで、
       尊敬しちゃいますよ!!」

ユーミル 「そ、そうかの…?
       そう言われると、悪い気はせぬが……」

ジャン  「あ…でも、こっちの書類……
       計算が間違ってる……」

ユーミル 「え…?」

ジャン  「……さらに、こっちの書類も、
       内容メチャクチャ……」

ジャン  「……これじゃあ
       見た人全員、混乱しちゃいますよ……?」

ユーミル 「………」

ジャン  「もしかして、ユーミルさんって……
       すごく数字に弱い…?」

ジャン 「痛……!!」

ユーミル 「う、うるさい……!
       ヘタレ男には言われとうないわ!!」

ジャン  「お、怒って行っちゃった……」

ジャン  「よ、余計な事は言うんじゃなかったか……」

少しだけユーミルさんと
仲良くなれた…気がする!


 <3回目>

ユーミル 「おい!」

ジャン  「は、はい!!」

ユーミル 「今夜は特別に、
       おぬしに、我がドワーフ族に伝わる
       武器製造方法を、少しだけ教えてやろう!!」

ジャン  「…いきなり、何ですか…?」

ユーミル 「きっと、その高度な技術に驚くぞ!?
       そして、わしを尊敬する事になるだろう!
       がはは!!」

ジャン  「…だから、何で急に…」

ジャン  「あ…」

ジャン  「もしかしてユーミルさん……
       この前、数字に弱いって言われたのを
       根に持ってて…」

ジャン  「それで、汚名を返上しようと…」

ジャン  「ひぃ…!」

ユーミル 「何か言ったか?」

ジャン  「い、いえ…!!」

ユーミル 「さあ、ついてこい!!」

ユーミル 「思い立ったが吉日…!
       鉄は熱いうちに打てと言うしな!!
       がはは!!」

ジャン  「…よくわからないけど、機嫌を損ねられても困るし…
       付き合ってあげようかな…?」

ジャン  「…でも、ドワーフ族の武器といえば有名だよな…」

ジャン  「その製法を教えてもらえるなんて…
       考えようによっては、実はすごくラッキーな事かも…」

ユーミル 「…あ! ちなみに、
       秘伝の部分は、さすがに教えられんからな。」

ジャン  「! 秘伝……ですか?
       やっぱり、そういうのがあるんですね!」

ユーミル 「そうじゃ!!」

ユーミル 「…まあ、秘伝は代々口伝のみで受け継がれ、
       書物に記すのは禁じられてきたから…
       少し、わしも忘れてしまっている所があるがな…」

ジャン  「……」

ユーミル 「……」

ジャン  「ダ、ダメじゃないですか…ユーミルさん…」

ユーミル 「やっぱり、そう思うか…?」

ジャン  「は、はい…普通に…」

ジャン  「汚名返上は、やっぱり無理みたいだな…」

ユーミルさんと
仲良くなれた気がする!


 <4回目>

ジャン  「……よし!
       これで少しは、新品の輝きを取り戻したかな?」

ユーミル 「ほぉ、ジャン。
       武器の手入れをちゃんとやっとるとは、感心じゃな。」

ジャン  「はい! やっぱり、自分の身を護る物ですからね。
       当然です!!」

ユーミル 「それなら、おぬしにこれをやろう。」

ジャン  「何ですか? これは…」

ユーミル 「これは、ドワーフ族に代々伝わる動物油じゃ。」

ユーミル 「この油を、武器の刃に定期的に塗っておけば、
       まさに錆知らず!
       いつまでも、新品の切れ味が持続するぞ!」

ジャン  「ほ、本当ですか!?
       ありがとうございます!!」

ジャン  「しかし、便利な物があるんですねぇ…」

ユーミル 「便利といえば、この油は人体にも無害なんじゃ。」

ユーミル 「潤滑油として、
       他にもいろいろ使用方法はあるんじゃぞ。」

ジャン  「…!」

ジャン  「じ、人体に潤滑油としていろいろ…!?
       そ、それは…まさか…」

ユーミル 「じゃから、肌の乾燥をを防いでくれたりな…」

ジャン  「ヌルヌルでペタペタプレイ…!?
       お、恐るべしドワーフ族…」

ユーミル 「な、何じゃ…?」

ジャン  「う、うへへ…
       想像だけでも、ありがたく使わせていただきます!!」

ユーミル 「き、気持ち悪いヤツじゃのう…」

ジャン  「うへへ…♪」

ユーミルさんと
仲良くなれた気がする!


 <5回目>

ユーミル 「ズバリ、おぬしに聞く!!」

ユーミル 「ドワーフ族の武器は、
       大陸一の武器だと思うか!?」

ジャン  「え? え、ええと…」

ユーミル 「何じゃ!?
       ハッキリと言わんか!!」

ジャン  「ハッキリと…と言われましても…
       使った事がないのでなんとも…」

ユーミル 「では、お試し商品をやるから使ってみるのじゃ!!」

ジャン  「へ…?」

ユーミル 「ちょうど、お手頃価格の品があるので、
       それがよいじゃろう。」

ジャン  「お、お試しも、ただじゃないんですね…」

ユーミル 「もちろんじゃ!! 商売を何と心得ておるか!!」

ユーミル 「……それに、おぬしの武器は、
       わしから見ればあまりにも心許ない…」

ユーミル 「武器は自分を護る唯一の道具…
       それが壊れる時は、まさに死を覚悟せねばならん…」

ユーミル 「じゃから、我がドワーフ族の
       絶対に壊れる事のない武器を、
       ぜひ使って欲しいのじゃ!!」

ユーミル 「……」

ユーミル 「…おぬしが、決して死ぬ事のないようにな…」

ジャン  「え……?」

ジャン  「これって…僕を心配してくれて…」

ユーミル 「というわけで! さっさと金を払わんか!!
       今月は、経営が厳しくてのう…」

ジャン  「げ…」

ジャン  「…やっぱり、前言撤回。
       お、お金がないので、また今度で…」

ユーミル 「ちっ! シケた男じゃのう!」

(ユーミルが立ち去り、ジャンだけが残される)

ジャン  「…………」

ジャン  「…わ、悪い人じゃないんだけどなぁ……」

ユーミルさんの愛を感じた…
ような気がする!


 <6回目>

ジャン  「あの〜…」

ユーミル 「何じゃ?」

ジャン  「ユーミルさんって……
       見た目とは裏腹に、
       しゃべり方が妙に堅苦しいですよね?」

ジャン  「理由とかあるのかなって、少し気になって…
       ドワーフ族はみんな、
       そういうしゃべり方だったりとか…?」

ユーミル 「いや、別にドワーフ族に
       決まったしゃべり方なんぞない。」

ユーミル 「それに…わしは自分では、
       堅苦しいとかそういう事は、特に感じんが…」

ユーミル 「…まあ、齢70にもなれば、おぬしら若造とは
       多少、違う口調になりもするだろうな。」

ジャン  「…70歳? 誰がですか?」

ユーミル 「わしがじゃ。」

ジャン  「……」

ジャン  「ええ!?」

ジャン  「ユーミルさんって、70歳だったんですか!?
       メチャクチャ年長者じゃないですか!!」

ユーミル 「そうじゃ! 今頃気づいたのか?
       がはは!」

ユーミル 「まあ、わしはドワーフ族じゃから、
       単純におぬしの年齢感覚とは
       比較はできんだろうがな。」

ジャン  「………」

ユーミル 「ん? どうしたんじゃ?」

ジャン  「……」

ジャン  「…………」

ジャン  「決めた!!」

ユーミル 「は!?」

ジャン  「ちょっと悩んじゃったんですが!
       僕は、年齢よりも…
       見た目を信じる男で行く事にします!!」

ユーミル 「ど、どういう意味じゃ…?」

ジャン  「可愛ければ、歳なんか問題ない…!!
       問題ない…はず!!」

ジャン  「僕の心よ…!
       本能に素直になれぇぇ!!」

ユーミル 「ま、また、何やらおぬしの妄想癖が、
       爆発しているようじゃの…」

ジャン  「ユーミルさん!
       年の差はありますが、これからもいっぱい
       僕を可愛がってやってください!!」

ユーミル 「…よ、よくわからんが、
       今更そんな事を言わんでも、可愛がってやるぞ…」

ジャン  「は、はい! ありがとうございます!!」

ユーミル 「な、何じゃこの男は……」

ユーミルさんの愛を感じた…
ような気がする!


 <7回目>

ユーミル 「ああ! ジャン!!
       もっと! もっとじゃ!!」

ジャン  「ダ、ダメです…! もう、これ以上は…!!」

ユーミル 「何を言っておる!!
       この程度では、わしは到底満足せぬぞ!!」

ジャン  「も、もう限界ですよぅ〜!!」

ユーミル 「なんと情けない!!
       可愛がってくれと言ったのは、おぬしじゃろうが!!」

ジャン  「でも、まさかこんなに激しいなんて…」

ユーミル 「何を言っておるか!
       これくらい、ドワーフ族なら当たり前じゃ!!」

ユーミル 「もっと勢いを付けて…
       無理矢理、中に押し込むのじゃ!!」

ジャン  「そ、そんな事をしても大丈夫なんですか!?
       ……壊れちゃったり…」

ユーミル 「…いいから……早くしろ!!」

ジャン  「で、では……!!」

ユーミル 「お…おお……!!」

ジャン  「あ…ああ……!!」

ジャン  「…………」

ユーミル 「……」

ジャン  「も、もう死んじゃう…」

ユーミル 「何じゃ、情けないのう…」

ユーミル 「せっかく、ドワーフ族伝統の
       大食いのお持て成しをしてやっておるというのに…」

ジャン  「……」

ジャン  「だって…普通に考えて、
       こんなに食べられるわけ……」

ユーミル 「じゃから!!
       口で食べようとするから入らんのじゃ!!」

ユーミル 「無理矢理、胃に押し入れるのだと
       何度言ったらわかるんじゃ!!」

ジャン  「だから…
       そんな事したら、僕の胃が壊れちゃいますって…」

ユーミル 「ほんっとに、情けない男じゃのう…
       可愛がれと言ったのは、おぬしじゃろうが…」

ジャン  「ど、どうせなら、
       もっと別の方法で可愛がって欲しかったです…」

ユーミル 「……すまんな。
       これ以外の方法は知らぬのじゃ…」

ジャン  「そういえば……
       そんな人でしたね…ユーミルさんって…」

ユーミルさんの愛を
ハッキリと感じたような気がする!

ユーミルとのフリートークを
コンプリートしました。



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Last-modified: 2010-01-04 (月) 05:21:47 (5220d)