（編集中）
　＜1回目＞

ナナエル「ねぇ。そこのエロザルさん…？
　　　　　　　ちゃんとお仕事してますか？」

ジャン　　「仕事ですか？
　　　　　　　僕は、ちゃんとやってるつもりですけど…」

ナナエル「違うわっ！　ヒーラーだから
　　　　　　　ヒーラーとしての仕事だけすればいいの？
　　　　　　　そうじゃないでしょ！　あんたの場合！」

ナナエル「あんたには、もっとするべきことがあるでしょ！？
　　　　　　　それができなきゃ、あんたはただのヘタレザル！」

ジャン　　「ヘタレザル…って……
　　　　　　　ナナエルさん、口が悪すぎですよ…」

ナナエル「悪いけど、これは生まれつき！
　　　　　　　あんたみてるとね……
　　　　　　　ヘタレ以外の言葉がみつからないの！」

ジャン　　「はい、そこは…努力します。
　　　　　　　で、それはそれとして…
　　　　　　　僕がやるべきことって何ですか？」

ナナエル「決まってんじゃない！
　　　　　　　キュートよ、キュートっ！
　　　　　　　あの子をしっかり守るのが大事！」

ナナエル「あの子ってば、ひいき目に見ても…
　　　　　　　強いという部類には入らないっしょ？
　　　　　　　むしろ、おにもつに毛の生えたくらい？」

ジャン　　「お嬢様は……もちろんです！
　　　　　　　僕は、お嬢様を守るために
　　　　　　　一緒にいるんですからっ！！」

ナナエル「よっしゃ！　よく言った！
　　　　　　　それじゃあ、その決意のほどを
　　　　　　　見せてもらいましょうか？」

ジャン　　「そ、そうですね…が、頑張ります。
　　　　　　　でも…どうやって？」

ナナエル「そうね……じゃあ………」

ナナエル「ガケからすべり落ちそうになっている
　　　　　　　キュートを、腕一本で支える！
　　　　　　　そのうえ引き上げて助ける！」

ナナエル「キュートがケガをしたら、
　　　　　　　その場で治療を施すよりも、
　　　　　　　安全な場所まで背負って、そこで治す！」

ジャン　　「…なんだか、すごいこと言ってる気がするんですけど？」

ナナエル「何も言ってない！　そうだっ！
　　　　　　　次に戦いがあったら即実行ねっ！」

ジャン　　「い、いや…そんな状況が起きるとは
　　　　　　　限らないと思うんですけど…」

ナナエル「さっき、あたしが言った
　　　　　　　シチュエーションができるように、
　　　　　　　みんなで協力してあげるわ！」

ジャン　　「って…つまりそれは……
　　　　　　　お嬢様をガケから突き落としたり、
　　　　　　　ケガさせるってことですか！？」

ナナエル「大丈夫！　あんたが助けるから！」

ジャン　　「無茶言わないで下さいっ！」

ナナエル「なんだよぉ〜！　そこでがんばって、
　　　　　　　キュートとのラブラブなところ
　　　　　　　見せてよぉ〜！」

ジャン　　「ナナエルさんの趣味で、
　　　　　　　お嬢様を危険にさらさないで下さいっ！」

少しだけナナエルさんと
仲良くなれた…気がする！

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　＜2回目＞

ジャン　　「前から気になってたんですけど…」

ナナエル「何よ？　あんたでも、何か気にすることなんかあるの？」

ジャン　　「そりゃありますって！
　　　　　　　どんだけ僕のこと、脳天気だと思ってるんですか！」

ナナエル「あ〜はいはい、わかったわかった。
　　　　　　　で？　何が気になんの？
　　　　　　　どうしてあたしが、こんなに美しいかってこと？」

ジャン　　「違いますって！！」

ジャン　　「それですよ！　ナナエルさんが腰につけてる…
　　　　　　　その…聖乳でしたっけ？
　　　　　　　それ、一体なんのためにつけてるんですか？」

ナナエル「！」

ナナエル「…ふっ……そう………
　　　　　　　あんたも、とうとうこれに気づいたのね…」

ジャン　　「いや、普通すぐに気づきますって。
　　　　　　　何なんです？　それ……」

ナナエル「いいわ！　特別に教えてあげちゃう！
　　　　　　　聖乳…それは、有能な超一級天使の証！
　　　　　　　天界における、エリートのシンボル！」

ナナエル「その能力と功績が認められ…
　　　　　　　地上での、名誉ある任務を任された
　　　　　　　一部の天使だけに与えられる…」

ナナエル「そんな特別な物なのよ！
　　　　　　　この聖乳というものはっ！」

ジャン　　「はぁ…」

ナナエル「さぁ！　地上のおサルどもよ！
　　　　　　　あたしを称えまくるのよっ！
　　　　　　　そして、救いを求めなさい！」

ナナエル「この、超絶特級美天使、ナナエル様にねっ！
　　　　　　　ほーっほっほっほ！」

ジャン　　「はぁ〜、なるほど…そういうものだったんですか…」

ナナエル「そうよ？　だからあたしを尊敬しなさい。
　　　　　　　そしたら、靴磨きぐらいはさせてあげてもいいわよ！」

ジャン　　「でも…なんか……
　　　　　　　前に、どこかで聞いた話とは違いますねえ…」

ナナエル「…なぬ？」

ジャン　　「僕が聞いた話だと…
　　　　　　　それって、ダメ天使に試練として
　　　　　　　渡されるものだっていうことだったんですけど…」

ナナエル「！！　…サ、サル…っ！　あんた…！」

ジャン　　「はい？　なんでしょうか？」

ナナエル「…知ってて…わざと聞いたわねっ！
　　　　　　　ヘタレザルのくせに、生意気なマネをぉぉおお〜っ！」

ジャン　　「い、いえっ！　た、ただ僕は
　　　　　　　噂の真偽を確かめようと…！」

ナナエル「問答無用〜っ！
　　　　　　　そういうことを思いつくのは
　　　　　　　この頭か！　この頭か！　この頭か〜っ！！」

ジャン　　「あたっ！　痛っ！　ご、ごめ…
　　　　　　　あたたっ！　ごめんなさ〜〜いっ！」

少しだけナナエルさんと
仲良くなれた…気がする！

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　＜3回目＞

ナナエル「ねえ、サル？
　　　　　　　強い男の条件ってわかる？」

ジャン　　「ナナエルさんと互角に渡り合えること。
　　　　　　　ナナエルさんをヘコませられること。
　　　　　　　ナナエルさんに…」

ジャン　　「…いたいいたい！」

ナナエル「なんで、あたしを基準に考えるのよ！？
　　　　　　　……まぁ、確かに…
　　　　　　　あたしに剣を握らせるような相手なら…」

ジャン　　「そ、そんな人はいないと思います。
　　　　　　　少なくとも、ナナエルさんは最強だと思います。
　　　　　　　助かってます。」

ナナエル「おいおい…男のあんたがそれじゃ、だめじゃない。
　　　　　　　そんなんじゃ…」

ジャン　　「そんなんじゃ？」

ナナエル「キュートとラブラブ展開なんて、
　　　　　　　夢のまた夢じゃないのっ！」

ジャン　　「あ、またそれですか…
　　　　　　　いや、僕も興味なくはないですけど…」

ナナエル「でしょ？　というわけで…
　　　　　　　ジャンとキュートを
　　　　　　　もっとラブラブにさせる作戦会議〜いえ〜い！」

ジャン　　「…はぁ…」

ナナエル「…さて、話を戻すと…
　　　　　　　あたしは別として、フツーの人間の女なら
　　　　　　　そこそこ強ければついてくるわよね？」

ジャン　　「じゃあ、お嬢様が僕についてきてるのは…
　　　　　　　僕が強いからですか？」

ナナエル「本気でそう思ってるんなら、おめでたすぎよね。」

ナナエル「あんたの場合は、間違いなく全員一致で薬箱！
　　　　　　　高い治療薬を使わなくても済むし、
　　　　　　　あんたがいれば、薬代が浮くからね！」

ジャン　　「ひ、ひどい……
　　　　　　　ぼ、僕にはそれだけの価値しかないんですか？」

ナナエル「でも、それは有利な点じゃない？
　　　　　　　悪く考えないの！　その上で力がつけば、
　　　　　　　他の男よりはるかに有利じゃない？」

ジャン　　「確かにそうですけど…」

ナナエル「女ってね、強い男がいれば
　　　　　　　自分で戦おうって気にはならないの。
　　　　　　　あたしらにしても例外じゃないわよ？」

ジャン　　「つまり、僕も強いところを見せたら
　　　　　　　認めてもらえるんですね？」

ナナエル「まあね！　…すくなくとも、
　　　　　　　あたしたちと一緒に戦えてるんだから、
　　　　　　　山賊なんかより十分強いはず…」

ナナエル「もっと、自分に自信もちなよ。」

ジャン　　「は、はい！
　　　　　　　ありがとうございます！」

ナナエル「…ま〜、あれよね……」

ナナエル「キュートがピンチの時に
　　　　　　　颯爽と救い上げてから、
　　　　　　　あの子を叱りつけるくらいはしないとね。」

ジャン　　「そんな！　お嬢様を叱るなんて…」

ナナエル「そこよ！　ああいうお嬢様お嬢様した娘は…
　　　　　　　叱られた相手に、キュンとくることもあるのよ！」

ジャン　　「即座にひっぱたかれそうですけど…」

ナナエル「だから、あんたが強くなればいいの！
　　　　　　　強くなくても、強いかも知れないって
　　　　　　　期待を持たせるだけでもいいのよ。」

ナナエル「あたしだってそういう男ならね…
　　　　　　　…あ、脱線した。何言わせんのよ！」

ジャン　　「自分でいったんじゃないですか！」

ナナエル「まぁ、ありえないとは思うけど…
　　　　　　　頑張ってみる価値はあるよ？」

ジャン　　「はい！　…なんかナナエルさん、
　　　　　　　愛の天使でも行けそうな気がしましたよ？」

ナナエル「なにをいまさら？
　　　　　　　最初からあたしは愛の天使よ？」

ナナエル「…ただし、いまのところは
　　　　　　　自分のためだけの愛の天使だけどね。」


ナナエルさんと
仲良くなれた気がする！

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　＜4回目＞

ナナエル「……はぁ…
　　　　　　　いまごろ、天界はどうなってるんだろうなぁ？」

ジャン　　「ナナエルさん、夜露は身体に毒ですよ？
　　　　　　　なにしてるんですか？」

ナナエル「星空をみていた…といったら、あんた笑うでしょ？
　　　　　　　あたしのガラじゃないもんね。」

ジャン　　「そ、そんな！　ぼ、僕は、はりついた笑顔を
　　　　　　　死に顔にしたくありませんから！」

ナナエル「こ、こいつ、言いたい放題…！
　　　　　　　……いや、まぁいいか…
　　　　　　　そう思われてもしかたないもんね。」

ジャン　　「でも、ナナエルさん？
　　　　　　　僕からみたら、戦う女性は素敵だと思いますよ？」

ジャン　　「みんな、それぞれ目的があって…
　　　　　　　例えば、敵のドーラなんかも
　　　　　　　目的があって戦ってるから…」

ナナエル「…それに、たまたま利害関係ができて
　　　　　　　敵味方に別れているだけ…
　　　　　　　そういいたいのね？」

ジャン　　「それほど大げさなものじゃないですけど…」

ジャン　　「目的があるってのは、
　　　　　　　それが、戦いの中だけだったとしても
　　　　　　　いいことだと思います。」

ナナエル「…あんたはないの？」

ジャン　　「うーん…正直言っちゃうと、
　　　　　　　僕は、お嬢様に引きずられる感じで
　　　　　　　ついてきただけでしたから…」

ナナエル「キュートを守るのが目的じゃないの？
　　　　　　　…もしかして、スキあらば帰りたいとか
　　　　　　　思ってたりするの？」

ジャン　　「ええ…最初はそうでしたけど…
　　　　　　　でも、ちょっとだけ考え方が変わりました。
　　　　　　　ナナエルさんたちのおかげですね。」

ナナエル「え？　あたし、そんなに大したことしてないよ？
　　　　　　　なんかあったっけ？」

ジャン　　「はい。　…たぶん、僕とお嬢様だけじゃ
　　　　　　　こんなところまでたどり着けなかったけど…
　　　　　　　でも、いま僕はここにいる…」

ジャン　　「ならば、僕の知らない世界や景色…
　　　　　　　知らない世界に生きている女性たちを
　　　　　　　もっと見てみたい。」

ジャン　　「そんな風に考えるようになったんです。
　　　　　　　あ、純粋に興味だけですから。」

ナナエル「とはいえ、会うのは女の姿はしてても、
　　　　　　　バケモノみたいなのとか
　　　　　　　あたしみたいな人外ばかりだよ？」

ジャン　　「ナナエルさん？
　　　　　　　自分でそれを言ったらダメだと思います。」

ナナエル「あはは、まぁね……
　　　　　　　…そうか、少しは成長したってことね。」

ジャン　　「でも、ナナエルさんのいう人外や異国の人…
　　　　　　　そういう人もいるってことが
　　　　　　　わかっただけでも収穫です。」

ジャン　　「だから…ちょっとまだ怖いですけど、
　　　　　　　お嬢様を守りながら…
　　　　　　　そして、自分のできることをしながら…」

ジャン　　「皆さんと一緒に、行けるところまで行きたいって…
　　　　　　　それが、いまの目的です。」

ナナエル「そう…ふっ、あはは！　いいわね、その考え。
　　　　　　　…あんたもだんだん、
　　　　　　　ただのヘタレじゃなくなってきてるみたい。」

ジャン　　「ありがとうございます！
　　　　　　　でもまだまだ…やっぱり、皆さんに比べたら
　　　　　　　ただのヘタレだと思いますよ？」

ナナエル「まぁ、頑張れとしか言えないわね。
　　　　　　　でも、いま死んだらもったいないよ？」

ナナエル「いまのこの状況はね、
　　　　　　　少なくとも冥界や天界にいるより
　　　　　　　退屈しないと思う……」

ナナエル「ひゃうっ！」

ジャン　　「ナナエルさん？　だ、大丈夫ですか？」

ナナエル「うわっ、なんかゾクッっときた…」

ジャン　　「やっぱり、夜風は身体に毒ですね…
　　　　　　　僕はこれで帰ります。
　　　　　　　ナナエルさんも寒くなる前に…」

ナナエル「いやあ…寒いというより、かゆくなった……
　　　　　　　やっぱり、ガラじゃないわね。こういうの…」

ナナエルさんと
仲良くなれた気がする！

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　＜5回目＞

ナナエル「不思議なもんね…
　　　　　　　本当なら、ありえない組み合わせ。」

ジャン　　「どういうことですか？」

ナナエル「だって、考えてみなさいよ。
　　　　　　　あんたみたいなヘタレヒーラーと、
　　　　　　　シロウトの女戦士に…」

ナナエル「むっちゃ有能で、激優しい、
　　　　　　　超絶美少女天使のあたしが一緒に旅してんのよ？」

ジャン　　「…有能で優しい？」

ナナエル「おまけに、美闘士数名がお供についてくんのよ？
　　　　　　　普通ならありえなくない？」

ジャン　　「お供って…………」

ナナエル「何よ。さっきからブツブツと…
　　　　　　　言いたいことがあるんなら、はっきり言ってみ？」

ジャン　　「い、いえ、その…ですね……
　　　　　　　ナ、ナナエルさんや皆さんに、
　　　　　　　感謝しなきゃなーと…ははは…」

ジャン　　「強い皆さんとご一緒させていただいて、
　　　　　　　お嬢様も励みになっているみたいです。はい。」

ナナエル「あんたたちは、それで満足でしょうけど…
　　　　　　　あたしはそういうわけにはいかないの！
　　　　　　　なんで、会場では敵になる相手と…」

ナナエル「なにより、あたしに仕えさせるいい男を
　　　　　　　全く探せないのが許せない！
　　　　　　　…こんなはずじゃ！」

ジャン　　「それは…すみません……
　　　　　　　僕たちのおもりをさせてしまっているみたいで…」

ナナエル「そうそう！　あんたが悪い！！」

ナナエル「………でもね？」

ジャン　　「はい？」

ナナエル「ちょっとだけ…
　　　　　　　楽しいとも思ってたりするのは確か…」

ジャン　　「楽しい…ですか？」

ナナエル「まぁ、ね……
　　　　　　　普通なら、敵としてだけしか見られない相手や、
　　　　　　　ボケでカスで、値打ちのなさそうなヘタレ人間…」

ナナエル「でも、そんな連中でも…
　　　　　　　一緒にいると、違う一面が見えてきてね…
　　　　　　　見直したり、見損なったりできるからね…」

ジャン　　「僕は…見損なわれっぱなしでしょうね。
　　　　　　　ナナエルさんの目からみたら…」

ナナエル「ばーか、そんなことないよ。
　　　　　　　見直す方が多いわよ、特に！　あんたは！」

ジャン　　「そ、そうなんですか？
　　　　　　　ありがとうございます！　ナナエルさん！」

ナナエル「ばぁか、勘違いしないで！
　　　　　　　最初から最低のヘタレなんだから、
　　　　　　　これ以上、見損ないようがないってことよ！」

ジャン　　「うわ…きついこと言われてる…」

ナナエル「でもまぁ、一回見直したら
　　　　　　　その分は見損なったりしないから、
　　　　　　　気を落とさず頑張って！」

ジャン　　「あ…は、はい…
　　　　　　　もう少し頑張ります。」

（ジャンは立ち去り、ナナエルだけが残る）

ナナエル「…いろんなことに鈍いのは、
　　　　　　　最大の減点対象だよ？
　　　　　　　それだけは、わかってほしいけど…」

ナナエルさんの愛を感じた…
ような気がする！

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　＜6回目＞

ジャン　　「ナナエルさん…
　　　　　　　結局、ナナエルさん好みのいい男って
　　　　　　　見つかりましたか？」

ナナエル「え、えっ！？　な、なによいきなり？」

ジャン　　「いえ……
　　　　　　　最近は、探しているようにはみえませんでしたから…」

ナナエル「ばぁか！
　　　　　　　あたしが、そればっかりの堕天使だと思ってるの？
　　　　　　　そんなわけないじゃない！」

ジャン　　「え〜、そうなんですか？」

ナナエル「ひど〜い。
　　　　　　　確かにあたしたち天使に仕えるには、
　　　　　　　いい男が必須条件よ？」

ナナエル「でも、あんたやキュートが…
　　　　　　　特にボケ！　あんたがそんなヒマを
　　　　　　　作らせてくれないじゃない！」

ジャン　　「ぼ、僕がですか？
　　　　　　　ど、どうして僕のせいに？」

ナナエル「わかってることでしょ！？
　　　　　　　弱いし、トラブルの種だし！
　　　　　　　何をしでかすかわからないし…」

ナナエル「危なっかしくて、目を離すわけにはいかないのっ！」

ジャン　　「ご、ごめんなさい…
　　　　　　　でも僕、ヒーラーだから…」

ナナエル「ヒーラーだから弱いというのは甘えよ！
　　　　　　　治療だけしてればいいってわけじゃない…」

ナナエル「もし、あんた一人になったら…
　　　　　　　キュートを誰が守るの？」

ジャン　　「そう言われても…」

ナナエル「あたしだって、自分に仕えさせる男は
　　　　　　　顔だけでは選ばないわよ！」

ナナエル「やっぱり強くて…
　　　　　　　あたし自身が好きな男に仕えてほしいわ！」

ジャン　　「え？」

ナナエル「だからあんたも！
　　　　　　　いつまでも、あたしにサルとかヘタレとか…
　　　　　　　そんな呼ばせかたさせないで！」

ジャン　　「え、それってナナエルさん…？」

ナナエル「え…あ…わーわーっ！！
　　　　　　　い、いまお忘れて忘れて！
　　　　　　　そ、そんなつもりないんだから！」

ナナエル「はぁ…なんでこんなこと口走っちゃったんだろう？」

ジャン　　「僕は、いまのナナエルさんの言葉を…
　　　　　　　どういう意味にとらえたらいいんでしょうか？」

ナナエル「忘れなさい！
　　　　　　　そもそも、あんたがヘタレでだらしないからじゃない！
　　　　　　　もっとしっかりしなさい！」

ジャン　　「は、はい…あの、ナナエルさん？」

ナナエル「な、なによ？」

ジャン　　「顔、真っ赤ですよ？」

ナナエル「う、うるさいボケぇ…
　　　　　　　いいから、もうどっか行け！！」

ナナエルさんの愛を感じた…
ような気がする！

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　＜7回目＞

ナナエル「…ねぇ、ボケぇ……
　　　　　　　そんなに見つめないでもらえる？
　　　　　　　なんか、照れくさいわよ…」

ジャン　　「だって、そうしないとよく見えないから…
　　　　　　　さすがにカンだけじゃ…ね。」

ジャン　　「それに僕………
　　　　　　　こういうことって、あまり経験ないですから…」

ナナエル「それはそうだけど……
　　　　　　　…やっぱり恥ずかしいっ！」

ジャン　　「…へぇ……やっぱり、うっすら湿ってるんですね…
　　　　　　　ここは人間と同じですね。」

ナナエル「聞いてないのかよ…
　　　　　　　当たり前よ、バカぁ！
　　　　　　　乾いてたらもっと痛いでしょう！？」

ジャン　　「それもそうですね……
　　　　　　　ナナエルさん、ごめんなさい……ちょっと広げますよ？」

ナナエル「ひゃ！　まった、待って！
　　　　　　　ちょっとタイム！！」

ジャン　　「……え？
　　　　　　　………ナナエルさん、まさか…？」

ナナエル「な、何よぉ…」

ジャン　　「もしかして、なにか…感じちゃってたりしますか？」

ナナエル「バ、バカッ！　何を言うのよエロザルぅ…
　　　　　　　そ、そんなわけないじゃない！
　　　　　　　…だれがそんなこと…」

ジャン　　「でも…瞳孔がすごい開いちゃってる……
　　　　　　　ふわ〜っとした感じですよ？
　　　　　　　やっぱり、やめましょうか？」

ナナエル「う〜…ちょっと悔しいけど……
　　　　　　　ここで止められても、違和感しか残らないから…」

ジャン　　「そうですね、はい。
　　　　　　　いい子にしてたら、すぐ終わりますから。」

ナナエル「…おい、ボケ……たまに優位に立つと、
　　　　　　　急に強気になるのは卑怯よ…
　　　　　　　…あとで覚えときなさい？」

ジャン　　「え〜っと……？
　　　　　　　ここでやめたら、あとってあるんでしょうか？」

ナナエル「………いじわる…」

ジャン　　「こんな時に言うのは、
　　　　　　　フェアじゃないかも知れませんけど…」

ジャン　　「女の子を褒める言葉に、
　　　　　　　『天使みたいだ』って言葉があるんですけど…」

ジャン　　「ナナエルさん、本当に天使なんだから…
　　　　　　　僕ら人間の男が持ってる天使のイメージを、
　　　　　　　もっと大事にしてくださいよ…」

ナナエル「そうはいうけど………
　　　　　　　あ！　だから、あんまり乱暴に触らないでって！」

ジャン　　「あ、ごめんなさい。
　　　　　　　う〜ん…ナナエルさん？
　　　　　　　指がだめなら…舌を使っていいですか？」

ナナエル「し、舌を使うって！？
　　　　　　　まさか、あんた…こ、こんなところにか？」

ジャン　　「だって、指はダメだっていうんでしょ？」

ジャン　　「僕も、指より舌の方が…
　　　　　　　当たりが柔らかいから、いいかなって…
　　　　　　　思ったんですけど？」

ナナエル「………わかったわよ…
　　　　　　　あんたの好きにしていいよ…
　　　　　　　ホント、エロザルなのね…あんたって…」

ジャン　　「ありがとうございます。
　　　　　　　…すぐ終わらせますよ。」

ナナエル「あ、まって！　心の準備が！
　　　　　　　いやぁ、まって！　おねがい！！」

ナナエル「ひゃう！　そんな、いきなり！？
　　　　　　　舌はいってきた！　だめっ！　ああっ…
　　　　　　　うう……ひどい、ひどいよぉ…！」

ジャン　　「ごめんなさい、ナナエルさん。
　　　　　　　でも、いきなり目を閉じられちゃったら…
　　　　　　　取れる砂ぼこりもとれませんし…」

ジャン　　「それに、指で直接目玉を触ると…
　　　　　　　やっぱり痛いでしょう？」

ナナエル「だからって…目に入った砂粒を舌で取るなんて…
　　　　　　　そんなこと、考えつくほうがヘンよ！」

ジャン　　「でも、ちゃんと取れましたよ？
　　　　　　　痛かったら謝ります。
　　　　　　　それは大丈夫でしたか？」

ナナエル「う…そ、それは大丈夫だったけど…
　　　　　　　………でも…」

ジャン　　「でも？　ああ、ヘンなことしたのは謝ります。
　　　　　　　ごめんなさい。」

ナナエル「い、いや………
　　　　　　　ちょっとヘンな気持ちになっただけ…
　　　　　　　気にしないで……ジャン…」

ナナエルさんの愛を
ハッキリと感じたような気がする！

ナナエルとのフリートークを
コンプリートしました。

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