メデューサ
暫定的に"メデューサ"のデフォルト名"メリッサ"で載せる事にします。
第一回 †
メリッサ:
はあ…私って、
どうしていつも…
ジャン:
ふんふんふ〜ん
今日のご飯は何かな〜…って、
あれはメリッサさん?
どうしたんだろう、溜息なんかついて…
…おーい、メリッサさーん。
メリッサ:
…!?
ひっ!? ジャンさん!?
ジャン:
ど、どうしたんですか、
そんなに驚いて…
僕の顔に何かついてます?
メリッサ:
い、いえ…
えーと、その、あの…
ジャン:
さっき、ひとりでため息をついていた
みたいですし…
僕で良かったら相談に乗りますよ?
メリッサ:
あ、いえ、そんな…
ジャンさんにご迷惑をかけるわけには…
ジャン:
迷惑だなんて水臭い。
僕たちは仲間じゃないですか!
悩みがあるなら言って下さいよ。
メリッサ:
ジャンさん…!
あ、ありがとうございます!
(ぺこり)
ジャン:
いえいえ、そんな…はうっ!?
(メリッサさんがお辞儀をすると、
豊満な胸の谷間が強調されて…
こ、これはすごい!)
メリッサ:
…? ジャンさん!?
どうされました?
ジャン:
あ、いえいえ!
と、とにかく僕、おっぱ…じゃない、
メリッサさんの力になりますよ!
メリッサ:
そ、そうですか…?
でも、ジャンさん、なんだか目が
ギラついているのですが…
ジャン:
これはやる気の表れなので
気にしないでください!
メリッサ:
は、はあ…
で、では、また今度、相談に
乗ってください…
今日はこれで失礼します…
ジャン:
あっ、メリッサさん!?
…うーむ、なんとなく避けられて
しまったかな?
メリッサさんはすごく内気そうだし、
心を開いてもらうのは大変かも…
でも、悩んでいるなら力になりたいな。
下心を抜きにしても、彼女の力に
なれるようがんばろう!
第二回 †
ジャン:
えーと、メリッサさんはどこに…
たぶん、人気のないところにいると
思うんだけど…あ、いた!
さがしましたよ、メリッサさん。
どうしたんですか、木の陰なんかに
隠れちゃって。
メリッサ:
…えっ? ジャンさん?
探されていたって…私を?
ジャン:
はい。メリッサさん、すぐに1人に
なっちゃうから探すのたいへんでしたよ、
ははっ。
メリッサ:
あ、そ、それは…
ごめんなさい…
ジャン:
いえいえ、そんな。
メリッサさんは何も悪くないですよ
僕の勝手なお節介ですから。
メリッサ:
…それで、私になんの
ご用があったんですか?
ジャン:
あ、いえ、ご用というほどではないんですが…
メリッサさん、なんだか悩んで
いたようだったので…
何か僕でも力になれることが
あるかな? と思いまして。
メリッサ:
…ジャンさん…
そんな、私なんかのために…
ジャン:
私なんか、なんて言わないでくださいよ。
メリッサさんは僕にとって大切な
仲間なんですから。
メリッサ:
ジャンさん…
ジャン:
さあ、メリッサさん。
そんなにうつむかないで…
メリッサ:
そ、そんな。
ジャンさん、いけません…
ジャン:
照れているんですか?
平気ですよ、メリッサさん。
さ、僕の目を見て…
メリッサ:
ああ、ジャンさん、
いけません、いけません…
ジャン:
…メリッサさんって、
綺麗な瞳をしてるんです…
…ひぐぅっ!?
(か、体が、動かない…?
これはもしかして…石化!?)
メリッサ:
ああ…やっぱり…
…ジャンさん、ごめんなさい、
私、私…うぅっ…!
ジャン:
(あっ、メリッサさん!?
大丈夫です! 僕なら怒ってないから…
…だめだ、声が出ない…!)
(…そうか。メリッサさんは
この体質をきにして、他人に
近づかないようにしていたんだな)
(別にわざとじゃないんだし、
そんなに気にすることないのに…)
(…よし! どうにかして
僕がメリッサさんの心を
開かせてあげよう!)
(…………)
(…でも、帰ってしまう前に
せめて僕の体を元に戻して…)
第三回 †
ジャン:
メリッサさんが悩んでいたのは、
相手を石化してしまう体質のせいか…
でも、なんとかして
メリッサさんの心を開かせて
あげたいなあ。
メリッサさんは僕にとって
大切なおっぱ…じゃない、大切な
仲間なんだから、力になってあげたいな。
たぶんメリッサさんは
このあたりの人気のない場所に
いるはず…
メリッサ:
…
ジャン:
あっ、いた!
おーい、メリッサさーん。
メリッサ:
…!? ジャンさん…!?
…あ、あのあの…私…
…ご、ごめんなさいっ!
ジャン:
? えっ、何が?
メリッサ:
あの、先日は私のせいで石化させて
しまって…本当にごめんなさい!
(ぺこり)
ジャン:
(うおお…メリッサさんが
お辞儀をすると、大迫力の谷間が…!)
メリッサ:
…ジャンさん?
ジャン:
あ、すみません、ぼーっとしちゃって。
この間のことなら気にしないでください。
ただの事故ですから。
メリッサ:
で、でも…
ジャン:
それより、僕もメリッサさんの
力にならせてください。
メリッサさんも、
気軽に人と話せた方がいいでしょう?
メリッサ:
は、はい…人見知りが直ったら
私も嬉しいですけれど…
ジャン:
よし、じゃあ決まりですね!
今日から、ボクト一緒におしゃべりの
練習です!
メリッサ:
で、でも…私にできるでしょうか?
私、今こうしてジャンさんと話している
だけでも心臓がドキドキして…
ジャン:
ほ、ほほう…胸が、ですか。
それはいけませんね。どのくらい音が
響いているのか、聞いてもいいですか?
メリッサ:
…えっ? そ、そんな…
恥ずかしいです…
ジャン:
いえいえ、おっぱ…じゃない、心臓に
耳を近づけるだけですから。
何も恥ずかしくないですよ。
メリッサ:
で、でも…
ジャン:
まあまあ、安心して。
耳を近づけるだけだから。
触るわけじゃないから…ね?
メリッサ:
は、はい…
ジャン:
それでは…
メリッサ:
……
ジャン:
(うおおぉ…メリッサさんの胸、
近くで見るとますます大きい…
僕の顔ほどもあるように思える…)
メリッサ:
…ジャンさん、もう終わりましたか?
ジャン:
…いえ、もうちょっと近づかないと…
メリッサ:
……
どうですか? 心臓の音、
もう聞こえましたか?
ジャン:
いや、まだですね…
やっぱりこれは、耳を密着させないと
いけないかもしれませんねっ!
メリッサ:
えぇっ!? い、いくらなんでも
それは無理です! 恥ずかしくて
死んでしまいますっ!
ジャン:
大丈夫ですって! それに、
恥ずかしがり屋を直すためにも、
荒療治を試したほうが…!
メリッサ:
…ごめんなさい! やっぱり
私には無理ですっ!
ジャン:
ひぐっ!?
(…ま、また石化…?)
メリッサ:
ああ、私…またやってしまいました…
ジャンさん、本当にごめんなさい!
ジャン:
(ああ…メリッサさん…
僕のほうこそ暴走してごめんなさい…)
(…って言うか、僕をもとに戻してから
帰ってくださぁ〜い…とほほ…)
第四回 †
ジャン:
ふああ、今日はいい天気だなあ…
たまにはこんな場所でのんびりするのも
悪くないな…
メリッサ:
あっ、ジャンさ〜ん!
いいところにいらっしゃいました!
ジャン:
…えっ!? メリッサさん?
どうしたんだろう、何かあわててるけど…
…っていうか、メリッサさんが走ると
胸の揺れがすごいな…
…っと、そんなことを言っている
場合じゃない。
メリッサさんのほうから
話しかけてくるなんて、何か大変な
事態かもしれないぞ!
メリッサ:
はあ、はあ…ジャンさん!
お願いです、助けてください!
ジャン:
ど、どうしました、メリッサさん?
敵ですかっ!?
メリッサ:
いえ…実は、その…む、虫…!
ジャン:
…虫、ですか?
虫なんてどこにもいませんけど…
メリッサ:
いえ、その…虫さんが、私の…あの…
ジャン:
どうしたんですか、早く教えてください!
僕が追い払ってあげます!
メリッサ:
あの…私の、胸…の、間に…
ジャン:
え、ええっ!?
…も、もしや、胸の谷間に
虫が入り込んだんですかっ!?
メリッサ:
は、はい…すぐに取り出そうと
したんですけど、どんどん奥に
入り込んでしまって…
ジャン:
そ、それはうらやましい…じゃない、
けしからん虫ですね!
自分でどうにかしようと
思ったんですけど、私が虫さんを
見たら、石化させてしまいますし…
ジャン:
(虫のことを気遣っているのか…
やっぱり優しい人なんだな、
メリッサさんって)
でも、それじゃ、どうすれば?
メリッサ:
ですから…申し訳ないのですが、
ジャンさんに虫を取って
いただけないでしょうか?
ジャン:
…え、ええっ!?
ぼ、僕がこの手でおっぱ…じゃない、
虫を取っていいんですかっ!?
メリッサ:
は、はい…
でも、もしご迷惑でしたら他の方に…
ジャン:
いえ、やりますっ!
やらせてくださいっ!
僕、虫を取るの得意ですっ!
メリッサ:
そ、そうですか…?
では、申し訳ありませんが…
ジャン:
いえいえ、気にしないでください!
こういう仕事なら、毎日だって
OKですよ!
メリッサ:
で、では…お願いします…
ジャン:
(おお…僕の目の前に、無防備な
メリッサさんの胸が‥
い、生きててよかったー)
…コホン。では…
…あのー、手の平は外側に向けた
ほうがいいですか? それとも内側?
メリッサ:
…ど、どちらでも…ジャンさんが
虫を取りやすいほうで…
…ひゃうっ!?
ジャン:
ど、どうしたんですか!?
メリッサ:
む、虫さんが動いてますぅ〜…
ジャンさん、すみませんが早くっ…
早くお願いします…
ジャン:
わ、わかりました!
ジャン、大人になりまーす!
うおおおおおぉー…!
虫:
(…ヒョコッ。プゥ〜ン…)
ジャン:
…へっ?
メリッサ:
あら…?
…よかった! 虫さん、自分で
飛んでいってくれました!
ジャン:
な、なんですってぇぇ〜!?
メリッサ:
ジャンさん、お騒がせして
すみませんでした…
それでは私、これで失礼しますね…?
ジャン:
あ、ハハ、よかったですね…ハハ…
メリッサ:
本当にすみませんでした。
それではまた…
ジャン:
…うわーん!!!
あと一秒早く手を入れていれば…!
千載一遇のチャンスだったのにー!
僕のバカバカバカーっ!
うわーん……!!!
第五回 †
ジャン:
前回は虫の騒動で、メリッサさんの
方から話しかけてくれたけど…やっぱり
人見知りはまだ直ってないみたいだ。
でも、メリッサさんがひとりになる
パターンはだいたい覚えたからな。
何度も会って話しかけてみよう。
メリッサ:
…
ジャン:
あ、いたいた!
メリッサさーん!
メリッサ:
あ、ジャンさん…
…こ、こんにちは!
ジャン:
あ、はい、こんにちは!
…どうしました、メリッサさん?
いつもより明るいですね?
メリッサ:
…はい。私…心配してくださる
ジャンさんのためにも、もう少し
人見知りを直そうと思って…
ジャン:
そうだったんですか…
そのお気持ちがうれしいですよ、
メリッサさん!
メリッサ:
そ、それで…私はどうしたら
人見知りが改善されるでしょうか…?
ジャン:
うーん…そうですね。
まずは人の目を見て…はダメだから…
…そうだ、握手でもしましょうか?
メリッサ:
握手、ですか…?
ジャン:
はい! 自己紹介の後に
握手をするのはスキンシップの
初歩ですからね。
緊張せずに握手できるようになれば、
きっと人付き合いにも慣れていきますよ。
メリッサ:
そ、それでは…
よろしく、お願いします…
ジャン:
はい、握手!
(ギュッ)
(本当なら相手の目を見るんだけど…
また石化するのはイヤだから、
ここはちょっと視線を下げて…)
(…視線の下げると胸元を見てしまうけど、
これは仕方なく、仕方なくだっ!
…じーっ…)
メリッサ:
…あの、ジャンさん…?
ジャン:
…う〜む…
大きいことはいいことだ…
…って、あ痛っ!?
蛇:
(カプッ)
ジャン:
うわぁっ!? へ、蛇!?
手、手を噛まれた…!
メリッサ:
ああっ! ごめんなさい、ジャンさん!
私の髪の毛が…!
ジャン:
そ、そうか…!
メリッサさんの髪の蛇か…!
でも、どうして?
メリッサ:
ごめんなさい!
私の意思とは関係なく髪が動いて
しまうんです…!
そ、そうなんですか。
だったら気にしないで…って、
あいたた! 何度も噛むなっ!
メリッサ:
ご、ごめんなさい!
ジャン:
い、いえ、メリッサさんは
悪くな…あ痛! いたた!
メリッサ:
ほ、本当にごめんなさい!
私、今日はこれで失礼しますっ!
ジャン:
あ、メリッサさん…!?
…ああ、行っちゃった…
せっかくメリッサさんも
人見知りを直す気になって
くれたのに…
メリッサさんの胸ばかり見ていた
バチが当たったのかなあ…
…って言うか、なんだか頭が
クラクラしてきたんだけど…
もしかして、あの蛇って毒蛇…?
メリッサさぁ〜ん…
僕が悪かったです。戻ってきて
くださぁ〜い…うぅぅ…
第六回 †
ジャン:
うーん…メリッサさんと
もっと仲良くなりたいけど…
石化の視線だけじゃなく、
髪の毛の蛇まで邪魔してくるなんて…
障害が多いなあ…
メリッサ:
…あっ、ジャンさん…!
…あの、私…ご、ごめんなさい!
ジャン:
あっ、メリッサさん!?
お願いです、逃げないで!
メリッサ:
で、でも…私、いつも
迷惑ばかりかけてしまって…
ジャン:
いやあ、蛇のことなら気にしないで
ください。幸い、命に関わる毒では
ありませんでしたし…
メリッサ:
は、はい…
本当にすみません…
ジャン:
いえいえ…髪の蛇については
大丈夫ですよ! 蛇が届かない距離に
いればいいわけですし…
メリッサ:
…で、でも…
あんまり人に近づかないのも
失礼ではないでしょうか?
この体質を直さなくては、
ジャンさんにも近づけないですし…
ジャン:
…ち、近付く? 僕に?
(…た、確かに、あの蛇をどうにか
しなくては、おっぱ…じゃない、
メリッサさんに触れることもできない…)
そうですね…では、その蛇を
制御する練習をしてみましょうか?
メリッサ:
えっ、どうやって?
ジャン:
今から僕が、メリッサさんの
肩に手を置きます。
メリッサさんはがんばって、
僕の手を噛ませないように蛇を
制御してみてください。
メリッサ:
そ、そんなことできるでしょうか…
それに、もし失敗したらジャンさんが…
ジャン:
僕のことは心配しないで。
さあ、肩に手を置きますよ…
メリッサ:
は、はい…
ジャン:
(…うっ、メリッサさん、どうして
目を閉じるんだろう…?
髪に神経を集中しているのかな?)
メリッサ:
…んっ…くぅ…
ジャン:
(少し苦しそうだ…
蛇の動きを抑えているのかな?
…なんだかちょっと色っぽいな…)
メリッサ:
はぁ、はぁ…ジャンさん…
どうですか…?
ジャン:
えっ…は、はい!
今のところ、蛇はおとなしく
していますよ?
メリッサ:
そ、そうですか‥
よかった…
ジャン:
(それにしても、この体制って、まるで…
これからキスをするかのような…)
(…メリッサさんは目を閉じているし…
…き、キスのフリだけならバレないよね?)
(…唇に近付くだけ、近付くだけ…
そーっと…)
蛇:
(カプッ)
ジャン:
ふぎゃっ!?
メリッサ:
!? ジャンさん!?
どうされました!?
ジャン:
い、いえ…!
は、鼻を噛まれました…
メリッサ:
? ど、どうしてそんなところを…?
ジャン:
いや、その、不幸な事故といいますか…
メリッサ:
…と、とにかく、急いで解毒薬を
持ってきます! 本当にごめんなさい!
ジャン:
…め、面目ありません…
うう、僕が余計なスケベ心を
出したばかりに…メリッサさん、
申し訳ありません…
第七回 †
メリッサ:
…ふう、これでいいかしら…
あとはこれをジャンさんに…
ジャン:
? 僕がどうかしましたか、
メリッサさん?
メリッサ:
きゃ!? ジャンさん!?
ジャン:
あれ、それは…紅茶とケーキ?
どうしたんですか、それ?
あ、あの、これは、その…
ジャン:
?
メリッサ:
いつもジャンさんにご迷惑をおかけして
いるので、せめてものお礼にと…
ジャン:
えっ? じゃあ、これは僕のために?
メリッサ:
は、はい…ご迷惑でなければ…
ジャン:
迷惑だなんてとんでもない!
嬉しいですよ、メリッサさん!
メリッサ:
…では、召し上がっていただけますか?
ジャン:
もちろん! メリッサさんと
お茶できるなんて嬉しいなあ!
いただきまーす!
メリッサ:
…ど、どうですか…?
ジャン:
うん! お茶もケーキも美味しいですよ!
これ、メリッサさんが作ったんですか?
メリッサ:
は、はい…昨日から
準備していたんです…
ジャン;
そうだったんですか…
ありがとうございます、嬉しいです!
メリッサ:
いえ、そんな…
いつもご迷惑をおかけしていますので…
ジャン:
そんな…僕のほうこそ、
メリッサさんと一緒だと楽しいですよ。
メリッサ:
ジャンさん…
ジャン:
メリッサさん…
メリッサ:
…あ、いけない…
ジャンさんの目を見たら、また石化
させちゃいますよね…
ジャン:
…あ、そうですね、ハハ…
メリッサ:
……
ジャン:
……
メリッサ:
…あ、あの、ジャンさん…?
ジャン;
ひゃ、ひゃいっ!?
メリッサ:
…あ、あの…私、こんな体質で、
こんな性格ですけど…これからも、
仲良くしてくださいね…!?
ジャン:
…はい! もちろん!
メリッサ:
…あの、それで、ひとつお願いが
あるんですけど…
ジャン:
…は、はい、なんでしょう!?
メリッサ:
…次にジャンさんにお時間がある時、
少しお付き合い願えませんか?
ジャン:
は、はい! もちろん!
…でも、なんのご用で…?
メリッサ:
…大切なものを、ジャンさんに
差し上げたいんです…だから、
絶対に来てくださいね…?
ジャン:
…も、もちろんです!
楽しみにしてますっ!
メリッサ:
…はい! 私も楽しみにしています。
…それでは、また…!
ジャン:
…おお、初めてメリッサさんと
平和に話ができた…
なんだか約束もしちゃったし、
これは期待できそう…かな?
第八回 †
ジャン:
…さて、メリッサさんとの
約束の時間にやってきたけど…
メリッサさん、どこにいるんだろう?
それに、メリッサさんの用事って…?
わざわざ呼び出して二人きりなんて…
しかも、大切なものをくれるって
言っていたよな…?
…大切なものっていうのは
やはり、こう、形の無い…
女の子の大切なもの…か!?
(ここから妄想キスシーン)
あの、私の大切なもの…
もらってくださいますか?
私、目を閉じてますから…
だから、安心して…
お願いがあるんです。
これから…ずっと…わたくしと一緒に…
いてくださいね。
嬉しい…
わたくし…あなたの事が…あなたの事が…
(現実)
ジャン:
うおおお、メリッサさんんーっ!
メリッサ:
‥はい、なんでしょう…?
ジャン:
う、うおっ!
メリッサさん!?
メリッサ:
よかった…来てくれたんですね。
ジャン:
は、はい! もちろんです!
(な、なんだ…今のは妄想か…)
メリッサ:
では、さっそくですが…
ジャンさんにお渡ししたいものがあります。
ジャン:
は、はいっ!!!
ジャンさん、目を閉じて
いただけますか…?
ジャン:
…あ…僕がですか?
…逆のような気がするけど…まあいいか。
メリッサ:
…よいしょ、っと…
ジャン:
(…ああ…メリッサさんが
僕の手を取ったみたいだ…
…ドキドキ…)
メリッサ:
…うん…これでよし…
ジャンさん、目を開けてもいいですよ?
ジャン:
…えっ…もう?
まだ何もしてないような…
…って、あれ?
腕についているこれは…何?
メリッサ:
よかった、ぴったりですね!
ジャン:
…あのー、これはいったい…?
メリッサ:
蛇の歯を通さない頑丈な手袋です!
金属片を編み込んであるので、
もう蛇は怖くありませんよ?
ジャン:
えっ…大切なものって…これ?
メリッサ:
はい…
あの、お気に召しませんでしたか?
ジャン:
い、いえ! そんなことは…
気に入りましたよ!
メリッサ:
…そうですか? よかった…
これさえあれば私の近くにいても
安全ですから…
…これからも、私のそばに
いてくださいね? ジャンさん。
ジャン:
! あ、あなたのそばに…?
…メリッサさん…!
…ぼ、僕は、僕は…!
メリッサ:
…はい?
ジャン:
も、もう我慢できません!
メリッサすわーん!
メリッサ:
ジャンさん!?
きゃあああぁっ!?
ジャン:
ひぐぅっ!?
(…せ、石化…?
…また石化…!?)
メリッサ:
…はあ、はあ…
…びっくりした…ジャンさん、
いったいどうしたのかしら…
…また石化させてしまったけど、
…さっきのジャンさん、なんだか
怖かったし…ごめんなさい!
ジャン:
(あっ! メリッサさん!
に、逃げないで〜!)
(…ああ、また暴走してしまった…
エッチな僕を許してください、
メリッサさん…うぅぅ…)