フリートーク(アイリ)
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Adverse Reaction
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BracketName
DEATH TRAP
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逢魔の女王
一縷の望み
炎を纏いし忍
覚醒(いんくルート)
覚醒(リリルート)
覚醒(舞ルート)
危険分子 排除命令
亀裂の先
究極のレシピ!?
虚数界・・・再び
恐怖!走るキノコ!?
鏡の国の…
琴音ちゃん
禁断の門
九尾の狐
剣竜鬼
呉越同舟
刻と世界の狭間
刻を制御せし者
混沌の加速
混沌の虚数界
策略と裏切り
参戦タイムテーブル
姉妹共感(アリスルート)
姉妹共感(アレインルート)
市場の対決
次元の亀裂
疾風迅兎
邪龍咆哮
周回要素
宿命の味バトル
巡り合う追跡者
女王よりの使者
女郎蜘蛛
勝負の真意
小ネタ・裏技
沼地の探索
照竜鬼
真の災厄
真鏡名ミナ
神殿の秘宝
数奇なる遭遇
赤銅の人形遣い
折れた心
絶対強者
千載一遇
双角鬼
追跡者
天から降ってきた剣客
謎のかけら
謎の発光体
汝の求めしものは…
二人の決意
虹原いんく
博物館の攻防
迫撃! 沼地の三人娘
悲しみと共に…
不思議な国の異邦人
不知火舞
服部絢子
覆ミツ盆に返らず
閉ざされた心
宝石
本スレテンプレ
本編攻略
摩訶珍味
魅惑のレシピ
密林の守護者
夢の帝国
冥土よりの使い
柳生十兵衛
夕暮れに舞う鶴
雷雲の将…再び
絡みつく孤高の刃
涙の破片は星々の光
蠢く影(ランシェルルート)
[[アイリ]] *第一回 [#y18738e8] アイリ: ふむふむ…さすがに どなたも粒ぞろい… 目移りしてしまいますわ。 こうなったら、全員まとめて 精気をいただいてしまおうかしら… でも、どうすればあんな大勢を…? ジャン: いや〜、今日もいい天気だな〜…って、 アイリさん、なにやってるんですか? 物陰なんかに隠れて。 アイリ: ひぇっ!? ジャン: !? ど、どうしたんですか!? アイリ: ど、どなたかと思えば… ジェル様でしたか。 ジャン: ジャンです。 アイリ: それは失礼しました。 しかし、これはジャン様にはまるで 関わりのないことですので… ジャン: でも…アイリさん、様子が変ですよ? 隠れてないで、みんなのところに 行きましょうよ。 アイリ: えい、私はここで結構ですわ。 ジャン: ? どうしたんですか? …もしかして、誰かとケンカしたとか? いえいえ、とんでもありませんわ。 私が皆様と争うなんて… ジャン: そうですか? だったらどうして… …あ、わかった!!! アイリ: (ギクッ!) ジャン: トイレですね? 冒険の途中って、 トイレがなくて困りますよね〜。でも安心 ですよ。無効に僕の掘った穴が… アイリ: ち、違いますわ! 勝手に納得しないでっ! 私はただ、皆様の精気を… ジャン: へ…? せいき…精気? アイリ: (あ、しまった…つい…) ジャン: 皆さんの精気…? それ、どういうことですか、 アイリさん? アイリ: …仕方ありませんわ。もうジャン様には 隠せませんわね… こうなったら、あなたにも きっちり協力していただきますわよ? ジャン: きょ、協力…? なにを? アイリ: あなた様は黙って私に従えばいいのですわ。 さもなくば… ジャン: わ、わあ! 鎌を突き付けないで ください、鎌を! アイリ: 納得していただけたようで よかったですわ。 ジャン: …で、あのう…協力って、 僕はなにをお手伝いすれば…? アイリ: ここでは人目に付きますから、 詳しくは次の機会に話しますわ。 では、ご機嫌よう。 ジャン: は、はあ…? …行っちゃった… よくわからないけど、アイリさんに こき使われることになりそうだなあ… …ま、いいか。どうせヒマだし、これを 機会にしてアイリさんともっと仲良く なれるかもしれないしね…うふふふ… *第二回 [#y18738e8] ジャン: え〜と、アイリさんはどこかな? …こんな寂しいところによびだして、 いったいなんの用だろう? アイリ: お帰りなさいませ、ジェル様。 ジャン: うわぁ!? あ、アイリさん!? 急に後ろから出てこないでくださいよ。 オバケが出たかと思いましたよ。 アイリ: …ある意味では当たりですけれど… まあいいですわ。じゃあ、さっそく 今日から手伝っていただきます。 ジャン: あのう〜…それで、僕は何を手伝えばいいのでしょうか? アイリ: この間も言いましたように、 女性の皆様の精気を吸うため 作戦を立てていただきたいのです。 ジャン: 精気を吸う…? アイリ: ええ。せっかくお美しい方たち と一緒に旅をしているのですから。 この機会に大量の精気を いただけないかと。 ジャン: お、女の子の精気ですか… せ、精気…せいき…ぐふふ… アイリ: …なんだか、ジェル様が言うと すごく嫌な響きになりますわね… とりあえず、ヨダレを拭いてくださる? ジャン: す、すみません…つい興奮して… それはそうと、1回スルーしちゃいましたが 僕の名前はジャンですってば。 で、でも、女の子の…仲間の 精気を吸うだなんて、良くない ことなのでは? アイリ: まあ、良いことではないのは たしかですわね。 ジャン: な、なら…! アイリ: でも、私にとってもこれは死活問題。 生きるための食事なのですわ。 それに、精気を吸うと言っても 命までいただくわけでは ありませんもの…ね? ジャン: は、はあ…でも、それなら 僕の精気とかじゃダメなんですか? わざわざ女の子を襲わなくても… アイリ: 別に男性でも大丈夫ですけれど、 やっぱり美女の方が好みですわ。 ジャン: あ、そうなんですか… でも、やっぱり女の子を襲うのは 良くないような… アイリ: …納得できないというなら、 もういいですわ。私ひとりでも なんとかできますもの。 ジャン: あ、いえ、そんな! 手伝います、手伝いますってば! (アイリさんを放っておいたら、 どんな無茶をするかわかったもんじゃ ないからな…) (僕がアイリさんをしっかり監視して、 仲間を守ってあげなくちゃ!) アイリ: 本当ですの? 良かった…やはりあなた様は 頼りになりますわね! ジャン: いやあ、そんな… (それに、こうしてアイリさんとの 中を深めていけば…) (ぼ、ぼぼぼ、僕のほうが精気を… アイリさんと吸ったり吸われたり しちゃったりなんてことも…?) アイリ: (ジャン様、何を ニタニタしているのでしょう… 気持ち悪い…) と、とにかく、よろしく お願いいたしますわよ? ジャン: は、はい! アイリ: それでは、美女たちの精気を おなか一杯吸ってしまいましょう〜! ジャン: (…やはり、なんとしても アイリさんの暴走を止めなくては… ぎ、逆の意味でがんばるぞ〜!) *第三回 [#y18738e8] ジャン: さて、アイリさんの手伝いを すると言ったはいいものの… やっぱり、どうにかして やめさせないとなあ… う〜ん、どうしよう? …そうえいば、アイリさんは 美女の精気が好きだって言ってたけど… 仲間の女の子たちを守るには… ! …そうだ! ぼくがアイリさんに 男らしいところを見せて、女の子よりも 男に…僕に興味を持たせられれば… そうすれば仲間を守れるし、 僕とアイリさんも…ムフフ… よし、そうだ! それがいい! アイリ: なにを大声で叫んでいるんですの、 ジャン様? (ここは名前を変更していてもジャンと呼ばれるようです。ミス?) ジャン: いや、ですからジャンですってば。 (ここは変更した名前を言います) アイリ: ええ。そうお呼びしましたが。 ジャン: あ、あれ? そうでしたって? …そういえばそうですね。 すみません…ついうっかり。 って、そうじゃなかった! 実はアイリさんに用があったんです! アイリ: ? 私にご用ですの? ジャン: は、はい! 僕、もっと アイリさんのお役に立ちたくて、 いろいろ考えてたんですよ! アイリ: あら、本当ですの? それで、なにか良い考えは 浮かびましたの? ジャン: ええ! 美女の精気を集める ためには、まずアイリさんと僕が 理解を深める必要があると思います! アイリ: 理解を深める…? 具体的にはどういうことですの? ジャン: 難しいことはありませんよ。 アイリさんと僕がお話をして、 お互いの気持ちをよく知ればいいんです。 アイリ: 私の気持ち…? ジャン: はい。例えば僕がアイリさんの 立場に立って、もっとアイリさんを 理解すれば… アイリ: あ、なるほどですわ。 ではさっそく… ジャン: え、アイリさん? どうして鎌を…? う、うひゃあっ!? 危ないっ! な、なんで鎌を振り回すんですか!? しかも、きっちり僕の首を狙って…! アイリ: でも、私の立場に立ちたいのでしょう? でしたら、同じレイスになっていただくのが より確実かと思いまして。 ジャン: れ、レイスって、死霊!? アイリ: ええ。うまくレイスになれるかどうかは わからないけれど、とりあえず やるだけやってみましょう。 ジャン: そ、そんな軽い気持ちで僕の 首を狙わないでくださいっ! アイリ: 嫌ですわね、大声をだして。 そんなことじゃ、お互いを理解 し合おうなんて不可能ですわよ? 先が思いやられますわね… やれやれですわ。 ジャン: そ、それはこっちのセリフですっ! (や、やっぱりアイリさんは ちょっとズレてる…危険だ。 僕が仲間たちを守らないと!) アイリ: はあ…今日は気分が乗りませんわ。 でも、次回はしっかり手伝って もらいますわよ? では、ごきげんよう。 ジャン: は、はい…では、また… (時間がない…どうにかして 僕の男らしさをアイリさんに証明し、 男の良さを理解させなければ!) *第四回 [#y18738e8] ジャン: ふん、ふん! …ふう、たまには訓練もいいものだな。 素振りなんて久しぶりだけど、常に 先頭に備えておかなくちゃいけないし… なにより、アイリさんに僕の 男らしさを認めてもらわなくちゃ いけないもんね。 アイリ: あら、ジャン様? 何をなさっているのでしょう? あ、アイリさん! …いやあ、ちょっと素振りをですね… そうれすか、鍛練を欠かさないとは、 ジャン様にも意外な一面が おありなのですね。 ジャン: いやあ、アイリさんに褒められると 照れちゃいますよ、へへへ… アイリ: 手荒な真似はしたくありませんけれど、 精気をいただくため、時には武力を 行使する必要もありますものね。 ジャン: あ、いや…ええ、まあ… …そ、それよりアイリさん! どうですか、僕の腕? アイリ: ? ジャン様の腕…? ええと、2本ありますわよ。 ジャン; あ、いえ、数じゃなくて… どうですか、僕の筋肉? 力こぶとか、男らしくないですか? アイリ: …どこにも力こぶなんて 見えませんけれど…? 平らでナヨナヨした腕ですわね。 うっ…そんな、ひどい… …で、でも、大切なのは見た目じゃ なくて中身です! 僕、戦いで鍛えられてるから 意外と力持ちなんですよ? アイリ: …そうでしょうか? …まあ、夢を見る権利は誰にでも ありますわ。 ジャン: う…口調は丁寧だけど、ものすごく 辛口ですね…い、いいでしょう。 だったら僕の力を証明して見せます! アイリ: きゃ…ちょっと、なにを なさるおつもりっ!? ジャン; ちょっとその鎌を貸してください! 男の僕にかかれば、アイリさんの 武器なんて軽々と…軽々と…? アイリ: …どうなさいました、ジャン様? 座り込んでしまって… ジャン: お…重いぃぃ… アイリさん、普段、こんなに重い 武器を振り回しているんですか!? アイリ: 嫌ですわ、人を怪力女みたいに。 こういうのは、コツをつかめば案外 軽く振れるものなんですのよ。 ジャン: そ…そうは言っても… ぜ、ぜんぜん持ち上がらない… アイリ: 呆れましたわねえ。 ジャン様、鍛え方が 足りなすぎるのではありませんか? ジャン: は、はあ…面目ない… アイリ: 私の精気集めに協力してもらうからには、 もっと頼れる人になってもらわなくては 困りますわよ? ジャン: はい…そうですよね。 以後、気を付けます… アイリ: お分かりいただければ結構です。 では、鍛練にお戻りなさい。 ジャン: い、イエス、マム! ジャン、 鍛練に戻りますっ! アイリ: いい返事ですこと。 では、ごきげんよう。 ジャン: はい! ありがとうございましたっ! …いやー、アイリさんは頼りになるなあ。 僕ももっと強く… …って、違うっ! アイリさんに男のたくましさを アピールするはずだったのに、これじゃ あべこべじゃないか! くうぅ…僕が頼りないばっかりに、 作戦が失敗してしまった… でも、次こそはアイリさんに 男の素晴らしさを理解させて みせるぞー! *第五回 [#y18738e8] ジャン: さて…前回はアイリさんに 男らしさを理解させることは できなかったけど… 別に大切なのは腕力だけじゃ ないもんね! もっと僕に合った アピール方法があるはずだ! …というわけで、今日は料理に 挑戦してみよう。男の料理ってやつで 僕の魅力をアピールだ! 肉も野菜もドバーッと入れて、 ワイルドなシチューをアイリさんに ごちそうしてあげよう! ジャン: 『ジャン様、料理がお上手ですのね… あなたとなら良い家庭が作れそうですわ』 …なんて言われちゃったりして…でへへ。 よーし、がんばるぞー! …さて、そろそろできたかな? …うん、いい味付けだ。 じゃあアイリさんを呼んでこよう! アイリ: …ジャン様? 突然呼び出して、なんのご用でしょう? ジャン: いやあ…今日は、普段メイドさんとして がんばっているアイリさんを、逆に僕が もてなしてあげようと思いまして。 アイリ: もてなす…私を? ジャン: はい! だから、今日の食事は僕に 任せてください! 遠慮なく、 お腹いっぱい食べてくださいね! アイリ: そんな…お気持ちはありがたいけれど、 お言葉に甘えるわけにはいきませんわ。 ジャン: 遠慮しないでくださいってば! 僕からのささやかな気持ちですから。 アイリ: でも…本当にいいんですの? 私って、案外たくさん食べますわよ? ジャン様の分がなくなってしまうかも… ジャン: 大丈夫! 僕のことは心配しないで ください! アイリ: ジャン様…本当にいいんですのね? ジャン: (わ…アイリさん、僕の手を握って… そんなに感激してくれたのかな?) (こ、これは…僕たちの仲が 急接近している予感…!) アイリ: …では、遠慮なくいただきますわね。 ジャン: はい、どうぞ! 自慢のシチュー… アイリ: いただきま〜す! (かぷっ) ジャン: へっ…? あ、あの…アイリさん? どうして 僕の腕に噛みついて… アイリ: んぐ、んぐ… ジャン: あ、あれ…? ち、力が… 抜けて、いく…? アイリ: ん〜、久しぶりの精気ですわ〜。 んぐ、んぐ… ジャン: ちょ、ちょっと、アイリさ…! …ふわぁ、だめだぁ… 抵抗する力が…出ない… アイリ: 今日はお腹いっぱい いただきますわよ〜! んぐ、んぐ… ジャン: だ、誰かぁ〜… アイリ: ぷはぁ〜! 御馳走様でした。 ジャン: う…うぅ…あうぅ… …ぼ、僕、生きてる…? アイリ: ん〜…やっぱり美女の精気の方が 好みですけれど… とりあえず、お腹はいっぱいに なりましわ。 ありがとうございます、ジャン様。 ジャン: ひゃ、ひゃい…喜んでいただけた ようで…にゃにより… アイリ: ちょっと吸いすぎましたかしら? …ちょうどここにシチューがある みたいですから、これを食べたら 元気が出るかもしれませんわよ? ジャン: ふぁ、ふぁい… 後で食べます…今は…食事をする 気力もないもので… アイリ: そうですの? くれぐれも体調には お気をつけて。では、ごきげんよう。 ジャン: う…うぁう…ひゃい、 さようなら… う…うかつだった…アイリさんに とっての『ごちそう』っていうのは、 精気を吸い取ることだったんだ… とりあえずアイリさんは喜んでくれた みたいだけど……か、体が動かない… …誰か、助けてぇ〜… *第六回 [#y18738e8] ジャン: あぁ…この間はひどい目にあった。 精気を吸われるのって、ものすごく 疲れるんだなあ… あんなに疲れるんじゃ、誰かに頼んだって 精気を吸わせてくれるはずがないよなあ… アイリさんも大変だな。 アイリさん、普段はどんな風にして 食事…精気を集めてるんだろう? 僕以外の仲間が襲われたら大変だし、 今後のためにもアイリさんに聞いて みようかな? …あっ、いたいた。 おーい、アイリさーん! アイリ: あら、ジャン様。 先日は精気をごちそうさまでした。 ジャン: あ、いえいえ… (本当はシチューをごちそうしようと 思っただけなんだけど…) アイリ: どうです? あれから体調は崩されて いませんでしょうか? ジャン: はあ…ちょっとだけ疲れが残り ましたけど、今はもう大丈夫です! アイリ: それはなによりですわ。 ジャン: で、でも…アイリさんって、いつも ああいう風に精気を吸っているんですか? アイリ: ? いいえ。美女から精気を吸う 時には、もっと違う方法で吸いますわ。 せっかく美女から精気をいただく からには、楽しまないともったいない ですもの。 ジャン: た…楽しむ…? アイリ: そう。単に精気を吸うのではなく、 たっぷりと恐怖を味わわせて… 美女の悲鳴を聞きながら、 いろいろな方法で精気を 吸い取るのです…うふふ。 ジャン: (う…アイリさんの笑み、なんだか いやらしいような怖いような… いったい、どんな吸い方を…?) と、ところで、精気を吸うのは ともかく、恐怖って…? そんなことが必要なんですか? アイリ: あら、当然ですわ。獲物の精神状態に よって精気の味わいも違いますし… …それになにより、美女が恐怖に おののく様子を見るのって、とっても 楽しいでしょう…ふふっ。 ジャン: そ、そういうものですか? アイリ: ええ…美しい顔が苦悶に歪み、 抵抗できない状態で私に精気を 吸い取られていく… …ああ、想像するだけで興奮してきて しまいますわ… ジャン: …あ、あの〜…せめて、恐怖を 与えるのは勘弁してあげては…? 精気をいただくだけで… アイリ: あら、そんなの、お料理をせずに 生でお肉を食べるようなものですわ。 やっぱり、きちんと味付けをしないと おいしくありませんでしょう? ジャン: は、はあ… アイリ: 美女に恐怖を味わわせる時は 私の手下の低級霊ブラザーズに 動きを封じさせるのですけれど… 今後はジャン様にもお手伝い いただけるのですよね? よろしくお願いいたします。 ジャン: えぇっ!? ぼ、僕も女の子を いじめる手伝いを…!? アイリ: 何か…ご不満でも? ジャン: いえいえ、そんなことは! アイリ: そうですか。 では、私は誰か獲物…美女たちの 様子を見てきますわね。 ジャン: は、はい! 行ってらっしゃい。 あの〜、実行する前には僕にも 相談してくださいね〜? アイリ: 了解ですわ。 それではごきげんよう。 ジャン: う〜ん…やっぱりアイリさんを 野放しにしておくのは危険だな… 女の子が怖い目にあわされないよう、 ばっちり監視していこう! …でも、アイリさん、美女たちから どんなふうに精気を吸うのかなあ… ぐふふふふ… …っと、いかんいかん、妄想を楽しんで いる場合じゃない。女の子たちの身は 僕が守り切ってみせるぞ! *第七回 [#y18738e8] ジャン: はあ…アイリさんに付き合わされる ようになって以来、疲れること ばっかりだよ… アイリさんともっと仲良くなりたいのに、 なかなか距離も縮まらないし… 僕の計画では、アイリさんと親密な仲に なって、あのメイド服に包まれた カラダを…むふ、むふふふ… …なんて妄想してても始まらないか… はあ…もっとこう、仲良くなる機械と いうか、スキンシップというか… アイリ: あら、どうなさいました? ジャン様。 ため息などついて。 ジャン: あっ、アイリさん。 いや、別になんでもないんですけど… アイリ: そうですの? でも、ため息をつくと 幸せが逃げると申しますわ。 元気をお出しください。 ジャン: あ、ありがとうございます… アイリさんはいつも元気ですよね。 …レイスが元気ってのもおかしいけど… アイリさんって、普段、御主人様の お世話ばかりでお休みなんか ないんでしょう? よく体がもちますね。 アイリ: 私はお仕事を楽しんでいますもの。 すべては気の持ちようですわ。 ジャン: そんなものですかねえ… アイリ: まあ、それでもたまには 疲れを感じることもありますけど… ジャン: 本当ですか? だったら、僕が アイリさんの肩をもんで 差し上げますよ! アイリ: えっ…そんな。そこまでして いただくわけには… ジャン: いいですから、いいですから。 たまにはアイリさんもお世話される 側になってください。 アイリ: …それじゃ、お言葉に甘えて お願いしますわ。 ジャン: はいっ! (…よし。強さでも料理でも アイリさんに男の良さをアピールする ことはできなかったけど…) (ここはひとつ、僕の優しさで アイリさんとの仲を深めてみせるぞ!) では始めます… …おぉ、柔らかい肩… アイリさん、あんまりこってませんね? アイリ: そうですの? でも、とっても気持ち いいですわ… ジャン: 喜んでもらえてなによりです! では、モミモミモミモミ… アイリ: ああ、上手ですわ、ジャン様… ジャン: そうですか? じゃあ、もっと 前の方も…って、おおっ! アイリ: ? どうしましたの? ジャン: い、いえ、なんでも! (…さっきは気づかなかったけど、 ここからだと、アイリさんの、む、 胸の谷間がばっちり見える…!) (ぼ、僕の指先のちょっと下に アイリさんの胸が…! …ハッ! そうだ!) (この状況なら『手が滑った』と 言えば、胸の中に手を入れても 事故で済むかも…!?) (…よし! 思い立ったら実行だ! ジャン、いっきまーす!) ???: (ギュッ) ジャン: へっ!? …あ、あれ…!? からだが、動か…ない…? な、なにかが僕の体にまとわりついて… アイリ: あら…ジャン様、どうされました? 低級霊たちと遊んだりして。 ジャン: えっ…ぼ、僕の動きを封じて いるのって、アイリさんの配下の 低級霊ブラザーズっ!? アイリ: ええ。…どうしたのかしら。 どうやら、私の身の危険を感じた ようですが… …ジャン様、あなた、私になにか 危害を加えようとされましたかしら? ジャン: い、いいえ! めっそうもない! それどころか、僕はアイリさんに キモチイイことをしてあげようと… アイリ: …… ジャン: ハッ…! しまった! 思わず正直に答えてしまった! アイリ: …どうやら、低級霊ブラザーズに お礼を言わなければ ならないようですね… ジャン: そ、そんな! 誤解です! 僕がキモチイイことと言ったのは、 肩揉みのことで… アイリ: お黙りなさい。あなたのその いやらしい表情が、なによりの 証拠ですわよ。 …低級霊ブラザーズ。 私がこの場を離れるまで、 ジャン様を締め上げておきなさい。 ジャン: え…う、うぎゃああぁぁ! (ミシミシミシ…) アイリ: 身動きできない恐怖と痛みを 味わいながら、そこでしっかり 反省することですわね。 ジャン: い、痛たたたた、痛いってば〜! うぅ…見た目はかわいくても、さすがは 死霊…アイリさんはやっぱり怖い… て、低級霊ブラザーズさんたち? 君たちも、もっと手加減を… い、いぎゃあぁぁぁ〜! 今! 今なんか、ポキッと鳴ったよ!? ギブ! ギブアップ! 助けてぇ〜…! *第八回 [#y18738e8] ジャン: …ええと、アイリさんは どこにいるんだろう? 急に呼び出しなんて… また危険な目に あわされないといいけど… …いや、待てよ…? だれもいないところに僕を 呼び出すということは… もしかして、アイリさんもようやく 僕の魅力に気づいたのかもっ!? そう、アイリさんだってやはり女性。 男である僕の精気の味が 忘れられなくなって… (ここから妄想キスシーン) アイリ: あなたの精気が… いいえ、あなたのすべてが欲しいですわ。 わたくしのすべて、受け取ってくださいます? わたくしの心は、あなただけのもの。 今日からは、あなた専属のメイドとして、 ご奉仕させていただきますわ。 ふつつか者ですけど、 よろしくお願いしますね。 ご主人様。 (ここから現実) ジャン: あ、アイリすゎーんっ! アイリ: きゃ! び、びっくりしましたわ… なんですの、いきなり大声で。 ジャン: あ、アイリさん… そこにいたんですか。 アイリ: 私があなたを呼んだのですから 当然でしょう? ジャン: あ、そうですよね。 それで、僕を呼んだ用というのは…? アイリ: ああ、そうそう。 今までさんざんジャン様には お世話になりましたから… ちょっとお礼をさせて いただこうと思いまして。 ジャン: えっ…お礼だなんて… 僕まだ心の準備が… でもまあ、せっかくですし…ぐふふ。 アイリ: …じゃあ、目を閉じて、手を後ろに 回して…? ジャン: え…手を後ろに…? 変わったやり方ですね。 でもまあ、アイリさんが言うなら… アイリ: …さあ、目を開いてください。 ジャン: えっ…まだなにもしてないのに? 目を開きながらするんですか? なんだか照れるなあ… …って、あれ…? 動け、ない…? これってもしかして… アイリ: 低級霊ブラザーズに拘束 させましたわ。これで動けませんわね。 ジャン: えぇっ!? なんでそんなことを? ひどいですよ、アイリさん! アイリ: おだまりなさい。 あなたときたら、私の精気集めに 役に立つどころか… いやらしいことまでしようとして、 邪魔にしかなっていなかったじゃ ありませんの! おかげで最近、私のお腹は ぺこぺこですわ! だから今日は、徹底的に ジャン様の精気を吸わせて いただきますわ! …言っておきますけど、今日は この間みたいに手加減はしませんわよ? 本当に遠慮なく吸わせていただきます。 したがって、ジャン様の健康は 保証できませんわね! ジャン: ひ、ひえ〜! そんなあ! ちょ、ちょっとは僕の体のことも 考えてください! アイリ: おだまりなさい。 命が惜しければ、せいぜい 気をしっかり持つことですわ。 美女でないのが残念ですけれど、 久々の食事ですわ。 では、いただきます…(かぷっ) ジャン: ひぎゃぁ〜! アイリ: んぐ、んぐ… 男にしてはなかなかの味ですわね。 空腹は最高の調味料ですわ。 今日は食べ放題コースですわ! たっぷりいただきますわよ! ジャン: た、食べ放題なんて認めてません! 助けて〜! アイリ: うふふ…パーティーはまだ はじまったばかり。 夜はまだまだ長いですわよ…? ジャン: うぅ…そのセリフ、もっと別の状況で 聞きたかったです… アイリ: さあて…いよいよ 本格的にいただきますわ (がぶぅっ) ジャン: あぁ…アイリさんの唇の感触が… 気持ちいい…けど、駄目だ… 気が遠く…なる…(がくっ)
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[[アイリ]] *第一回 [#y18738e8] アイリ: ふむふむ…さすがに どなたも粒ぞろい… 目移りしてしまいますわ。 こうなったら、全員まとめて 精気をいただいてしまおうかしら… でも、どうすればあんな大勢を…? ジャン: いや〜、今日もいい天気だな〜…って、 アイリさん、なにやってるんですか? 物陰なんかに隠れて。 アイリ: ひぇっ!? ジャン: !? ど、どうしたんですか!? アイリ: ど、どなたかと思えば… ジェル様でしたか。 ジャン: ジャンです。 アイリ: それは失礼しました。 しかし、これはジャン様にはまるで 関わりのないことですので… ジャン: でも…アイリさん、様子が変ですよ? 隠れてないで、みんなのところに 行きましょうよ。 アイリ: えい、私はここで結構ですわ。 ジャン: ? どうしたんですか? …もしかして、誰かとケンカしたとか? いえいえ、とんでもありませんわ。 私が皆様と争うなんて… ジャン: そうですか? だったらどうして… …あ、わかった!!! アイリ: (ギクッ!) ジャン: トイレですね? 冒険の途中って、 トイレがなくて困りますよね〜。でも安心 ですよ。無効に僕の掘った穴が… アイリ: ち、違いますわ! 勝手に納得しないでっ! 私はただ、皆様の精気を… ジャン: へ…? せいき…精気? アイリ: (あ、しまった…つい…) ジャン: 皆さんの精気…? それ、どういうことですか、 アイリさん? アイリ: …仕方ありませんわ。もうジャン様には 隠せませんわね… こうなったら、あなたにも きっちり協力していただきますわよ? ジャン: きょ、協力…? なにを? アイリ: あなた様は黙って私に従えばいいのですわ。 さもなくば… ジャン: わ、わあ! 鎌を突き付けないで ください、鎌を! アイリ: 納得していただけたようで よかったですわ。 ジャン: …で、あのう…協力って、 僕はなにをお手伝いすれば…? アイリ: ここでは人目に付きますから、 詳しくは次の機会に話しますわ。 では、ご機嫌よう。 ジャン: は、はあ…? …行っちゃった… よくわからないけど、アイリさんに こき使われることになりそうだなあ… …ま、いいか。どうせヒマだし、これを 機会にしてアイリさんともっと仲良く なれるかもしれないしね…うふふふ… *第二回 [#y18738e8] ジャン: え〜と、アイリさんはどこかな? …こんな寂しいところによびだして、 いったいなんの用だろう? アイリ: お帰りなさいませ、ジェル様。 ジャン: うわぁ!? あ、アイリさん!? 急に後ろから出てこないでくださいよ。 オバケが出たかと思いましたよ。 アイリ: …ある意味では当たりですけれど… まあいいですわ。じゃあ、さっそく 今日から手伝っていただきます。 ジャン: あのう〜…それで、僕は何を手伝えばいいのでしょうか? アイリ: この間も言いましたように、 女性の皆様の精気を吸うため 作戦を立てていただきたいのです。 ジャン: 精気を吸う…? アイリ: ええ。せっかくお美しい方たち と一緒に旅をしているのですから。 この機会に大量の精気を いただけないかと。 ジャン: お、女の子の精気ですか… せ、精気…せいき…ぐふふ… アイリ: …なんだか、ジェル様が言うと すごく嫌な響きになりますわね… とりあえず、ヨダレを拭いてくださる? ジャン: す、すみません…つい興奮して… それはそうと、1回スルーしちゃいましたが 僕の名前はジャンですってば。 で、でも、女の子の…仲間の 精気を吸うだなんて、良くない ことなのでは? アイリ: まあ、良いことではないのは たしかですわね。 ジャン: な、なら…! アイリ: でも、私にとってもこれは死活問題。 生きるための食事なのですわ。 それに、精気を吸うと言っても 命までいただくわけでは ありませんもの…ね? ジャン: は、はあ…でも、それなら 僕の精気とかじゃダメなんですか? わざわざ女の子を襲わなくても… アイリ: 別に男性でも大丈夫ですけれど、 やっぱり美女の方が好みですわ。 ジャン: あ、そうなんですか… でも、やっぱり女の子を襲うのは 良くないような… アイリ: …納得できないというなら、 もういいですわ。私ひとりでも なんとかできますもの。 ジャン: あ、いえ、そんな! 手伝います、手伝いますってば! (アイリさんを放っておいたら、 どんな無茶をするかわかったもんじゃ ないからな…) (僕がアイリさんをしっかり監視して、 仲間を守ってあげなくちゃ!) アイリ: 本当ですの? 良かった…やはりあなた様は 頼りになりますわね! ジャン: いやあ、そんな… (それに、こうしてアイリさんとの 中を深めていけば…) (ぼ、ぼぼぼ、僕のほうが精気を… アイリさんと吸ったり吸われたり しちゃったりなんてことも…?) アイリ: (ジャン様、何を ニタニタしているのでしょう… 気持ち悪い…) と、とにかく、よろしく お願いいたしますわよ? ジャン: は、はい! アイリ: それでは、美女たちの精気を おなか一杯吸ってしまいましょう〜! ジャン: (…やはり、なんとしても アイリさんの暴走を止めなくては… ぎ、逆の意味でがんばるぞ〜!) *第三回 [#y18738e8] ジャン: さて、アイリさんの手伝いを すると言ったはいいものの… やっぱり、どうにかして やめさせないとなあ… う〜ん、どうしよう? …そうえいば、アイリさんは 美女の精気が好きだって言ってたけど… 仲間の女の子たちを守るには… ! …そうだ! ぼくがアイリさんに 男らしいところを見せて、女の子よりも 男に…僕に興味を持たせられれば… そうすれば仲間を守れるし、 僕とアイリさんも…ムフフ… よし、そうだ! それがいい! アイリ: なにを大声で叫んでいるんですの、 ジャン様? (ここは名前を変更していてもジャンと呼ばれるようです。ミス?) ジャン: いや、ですからジャンですってば。 (ここは変更した名前を言います) アイリ: ええ。そうお呼びしましたが。 ジャン: あ、あれ? そうでしたって? …そういえばそうですね。 すみません…ついうっかり。 って、そうじゃなかった! 実はアイリさんに用があったんです! アイリ: ? 私にご用ですの? ジャン: は、はい! 僕、もっと アイリさんのお役に立ちたくて、 いろいろ考えてたんですよ! アイリ: あら、本当ですの? それで、なにか良い考えは 浮かびましたの? ジャン: ええ! 美女の精気を集める ためには、まずアイリさんと僕が 理解を深める必要があると思います! アイリ: 理解を深める…? 具体的にはどういうことですの? ジャン: 難しいことはありませんよ。 アイリさんと僕がお話をして、 お互いの気持ちをよく知ればいいんです。 アイリ: 私の気持ち…? ジャン: はい。例えば僕がアイリさんの 立場に立って、もっとアイリさんを 理解すれば… アイリ: あ、なるほどですわ。 ではさっそく… ジャン: え、アイリさん? どうして鎌を…? う、うひゃあっ!? 危ないっ! な、なんで鎌を振り回すんですか!? しかも、きっちり僕の首を狙って…! アイリ: でも、私の立場に立ちたいのでしょう? でしたら、同じレイスになっていただくのが より確実かと思いまして。 ジャン: れ、レイスって、死霊!? アイリ: ええ。うまくレイスになれるかどうかは わからないけれど、とりあえず やるだけやってみましょう。 ジャン: そ、そんな軽い気持ちで僕の 首を狙わないでくださいっ! アイリ: 嫌ですわね、大声をだして。 そんなことじゃ、お互いを理解 し合おうなんて不可能ですわよ? 先が思いやられますわね… やれやれですわ。 ジャン: そ、それはこっちのセリフですっ! (や、やっぱりアイリさんは ちょっとズレてる…危険だ。 僕が仲間たちを守らないと!) アイリ: はあ…今日は気分が乗りませんわ。 でも、次回はしっかり手伝って もらいますわよ? では、ごきげんよう。 ジャン: は、はい…では、また… (時間がない…どうにかして 僕の男らしさをアイリさんに証明し、 男の良さを理解させなければ!) *第四回 [#y18738e8] ジャン: ふん、ふん! …ふう、たまには訓練もいいものだな。 素振りなんて久しぶりだけど、常に 先頭に備えておかなくちゃいけないし… なにより、アイリさんに僕の 男らしさを認めてもらわなくちゃ いけないもんね。 アイリ: あら、ジャン様? 何をなさっているのでしょう? あ、アイリさん! …いやあ、ちょっと素振りをですね… そうれすか、鍛練を欠かさないとは、 ジャン様にも意外な一面が おありなのですね。 ジャン: いやあ、アイリさんに褒められると 照れちゃいますよ、へへへ… アイリ: 手荒な真似はしたくありませんけれど、 精気をいただくため、時には武力を 行使する必要もありますものね。 ジャン: あ、いや…ええ、まあ… …そ、それよりアイリさん! どうですか、僕の腕? アイリ: ? ジャン様の腕…? ええと、2本ありますわよ。 ジャン; あ、いえ、数じゃなくて… どうですか、僕の筋肉? 力こぶとか、男らしくないですか? アイリ: …どこにも力こぶなんて 見えませんけれど…? 平らでナヨナヨした腕ですわね。 うっ…そんな、ひどい… …で、でも、大切なのは見た目じゃ なくて中身です! 僕、戦いで鍛えられてるから 意外と力持ちなんですよ? アイリ: …そうでしょうか? …まあ、夢を見る権利は誰にでも ありますわ。 ジャン: う…口調は丁寧だけど、ものすごく 辛口ですね…い、いいでしょう。 だったら僕の力を証明して見せます! アイリ: きゃ…ちょっと、なにを なさるおつもりっ!? ジャン; ちょっとその鎌を貸してください! 男の僕にかかれば、アイリさんの 武器なんて軽々と…軽々と…? アイリ: …どうなさいました、ジャン様? 座り込んでしまって… ジャン: お…重いぃぃ… アイリさん、普段、こんなに重い 武器を振り回しているんですか!? アイリ: 嫌ですわ、人を怪力女みたいに。 こういうのは、コツをつかめば案外 軽く振れるものなんですのよ。 ジャン: そ…そうは言っても… ぜ、ぜんぜん持ち上がらない… アイリ: 呆れましたわねえ。 ジャン様、鍛え方が 足りなすぎるのではありませんか? ジャン: は、はあ…面目ない… アイリ: 私の精気集めに協力してもらうからには、 もっと頼れる人になってもらわなくては 困りますわよ? ジャン: はい…そうですよね。 以後、気を付けます… アイリ: お分かりいただければ結構です。 では、鍛練にお戻りなさい。 ジャン: い、イエス、マム! ジャン、 鍛練に戻りますっ! アイリ: いい返事ですこと。 では、ごきげんよう。 ジャン: はい! ありがとうございましたっ! …いやー、アイリさんは頼りになるなあ。 僕ももっと強く… …って、違うっ! アイリさんに男のたくましさを アピールするはずだったのに、これじゃ あべこべじゃないか! くうぅ…僕が頼りないばっかりに、 作戦が失敗してしまった… でも、次こそはアイリさんに 男の素晴らしさを理解させて みせるぞー! *第五回 [#y18738e8] ジャン: さて…前回はアイリさんに 男らしさを理解させることは できなかったけど… 別に大切なのは腕力だけじゃ ないもんね! もっと僕に合った アピール方法があるはずだ! …というわけで、今日は料理に 挑戦してみよう。男の料理ってやつで 僕の魅力をアピールだ! 肉も野菜もドバーッと入れて、 ワイルドなシチューをアイリさんに ごちそうしてあげよう! ジャン: 『ジャン様、料理がお上手ですのね… あなたとなら良い家庭が作れそうですわ』 …なんて言われちゃったりして…でへへ。 よーし、がんばるぞー! …さて、そろそろできたかな? …うん、いい味付けだ。 じゃあアイリさんを呼んでこよう! アイリ: …ジャン様? 突然呼び出して、なんのご用でしょう? ジャン: いやあ…今日は、普段メイドさんとして がんばっているアイリさんを、逆に僕が もてなしてあげようと思いまして。 アイリ: もてなす…私を? ジャン: はい! だから、今日の食事は僕に 任せてください! 遠慮なく、 お腹いっぱい食べてくださいね! アイリ: そんな…お気持ちはありがたいけれど、 お言葉に甘えるわけにはいきませんわ。 ジャン: 遠慮しないでくださいってば! 僕からのささやかな気持ちですから。 アイリ: でも…本当にいいんですの? 私って、案外たくさん食べますわよ? ジャン様の分がなくなってしまうかも… ジャン: 大丈夫! 僕のことは心配しないで ください! アイリ: ジャン様…本当にいいんですのね? ジャン: (わ…アイリさん、僕の手を握って… そんなに感激してくれたのかな?) (こ、これは…僕たちの仲が 急接近している予感…!) アイリ: …では、遠慮なくいただきますわね。 ジャン: はい、どうぞ! 自慢のシチュー… アイリ: いただきま〜す! (かぷっ) ジャン: へっ…? あ、あの…アイリさん? どうして 僕の腕に噛みついて… アイリ: んぐ、んぐ… ジャン: あ、あれ…? ち、力が… 抜けて、いく…? アイリ: ん〜、久しぶりの精気ですわ〜。 んぐ、んぐ… ジャン: ちょ、ちょっと、アイリさ…! …ふわぁ、だめだぁ… 抵抗する力が…出ない… アイリ: 今日はお腹いっぱい いただきますわよ〜! んぐ、んぐ… ジャン: だ、誰かぁ〜… アイリ: ぷはぁ〜! 御馳走様でした。 ジャン: う…うぅ…あうぅ… …ぼ、僕、生きてる…? アイリ: ん〜…やっぱり美女の精気の方が 好みですけれど… とりあえず、お腹はいっぱいに なりましわ。 ありがとうございます、ジャン様。 ジャン: ひゃ、ひゃい…喜んでいただけた ようで…にゃにより… アイリ: ちょっと吸いすぎましたかしら? …ちょうどここにシチューがある みたいですから、これを食べたら 元気が出るかもしれませんわよ? ジャン: ふぁ、ふぁい… 後で食べます…今は…食事をする 気力もないもので… アイリ: そうですの? くれぐれも体調には お気をつけて。では、ごきげんよう。 ジャン: う…うぁう…ひゃい、 さようなら… う…うかつだった…アイリさんに とっての『ごちそう』っていうのは、 精気を吸い取ることだったんだ… とりあえずアイリさんは喜んでくれた みたいだけど……か、体が動かない… …誰か、助けてぇ〜… *第六回 [#y18738e8] ジャン: あぁ…この間はひどい目にあった。 精気を吸われるのって、ものすごく 疲れるんだなあ… あんなに疲れるんじゃ、誰かに頼んだって 精気を吸わせてくれるはずがないよなあ… アイリさんも大変だな。 アイリさん、普段はどんな風にして 食事…精気を集めてるんだろう? 僕以外の仲間が襲われたら大変だし、 今後のためにもアイリさんに聞いて みようかな? …あっ、いたいた。 おーい、アイリさーん! アイリ: あら、ジャン様。 先日は精気をごちそうさまでした。 ジャン: あ、いえいえ… (本当はシチューをごちそうしようと 思っただけなんだけど…) アイリ: どうです? あれから体調は崩されて いませんでしょうか? ジャン: はあ…ちょっとだけ疲れが残り ましたけど、今はもう大丈夫です! アイリ: それはなによりですわ。 ジャン: で、でも…アイリさんって、いつも ああいう風に精気を吸っているんですか? アイリ: ? いいえ。美女から精気を吸う 時には、もっと違う方法で吸いますわ。 せっかく美女から精気をいただく からには、楽しまないともったいない ですもの。 ジャン: た…楽しむ…? アイリ: そう。単に精気を吸うのではなく、 たっぷりと恐怖を味わわせて… 美女の悲鳴を聞きながら、 いろいろな方法で精気を 吸い取るのです…うふふ。 ジャン: (う…アイリさんの笑み、なんだか いやらしいような怖いような… いったい、どんな吸い方を…?) と、ところで、精気を吸うのは ともかく、恐怖って…? そんなことが必要なんですか? アイリ: あら、当然ですわ。獲物の精神状態に よって精気の味わいも違いますし… …それになにより、美女が恐怖に おののく様子を見るのって、とっても 楽しいでしょう…ふふっ。 ジャン: そ、そういうものですか? アイリ: ええ…美しい顔が苦悶に歪み、 抵抗できない状態で私に精気を 吸い取られていく… …ああ、想像するだけで興奮してきて しまいますわ… ジャン: …あ、あの〜…せめて、恐怖を 与えるのは勘弁してあげては…? 精気をいただくだけで… アイリ: あら、そんなの、お料理をせずに 生でお肉を食べるようなものですわ。 やっぱり、きちんと味付けをしないと おいしくありませんでしょう? ジャン: は、はあ… アイリ: 美女に恐怖を味わわせる時は 私の手下の低級霊ブラザーズに 動きを封じさせるのですけれど… 今後はジャン様にもお手伝い いただけるのですよね? よろしくお願いいたします。 ジャン: えぇっ!? ぼ、僕も女の子を いじめる手伝いを…!? アイリ: 何か…ご不満でも? ジャン: いえいえ、そんなことは! アイリ: そうですか。 では、私は誰か獲物…美女たちの 様子を見てきますわね。 ジャン: は、はい! 行ってらっしゃい。 あの〜、実行する前には僕にも 相談してくださいね〜? アイリ: 了解ですわ。 それではごきげんよう。 ジャン: う〜ん…やっぱりアイリさんを 野放しにしておくのは危険だな… 女の子が怖い目にあわされないよう、 ばっちり監視していこう! …でも、アイリさん、美女たちから どんなふうに精気を吸うのかなあ… ぐふふふふ… …っと、いかんいかん、妄想を楽しんで いる場合じゃない。女の子たちの身は 僕が守り切ってみせるぞ! *第七回 [#y18738e8] ジャン: はあ…アイリさんに付き合わされる ようになって以来、疲れること ばっかりだよ… アイリさんともっと仲良くなりたいのに、 なかなか距離も縮まらないし… 僕の計画では、アイリさんと親密な仲に なって、あのメイド服に包まれた カラダを…むふ、むふふふ… …なんて妄想してても始まらないか… はあ…もっとこう、仲良くなる機械と いうか、スキンシップというか… アイリ: あら、どうなさいました? ジャン様。 ため息などついて。 ジャン: あっ、アイリさん。 いや、別になんでもないんですけど… アイリ: そうですの? でも、ため息をつくと 幸せが逃げると申しますわ。 元気をお出しください。 ジャン: あ、ありがとうございます… アイリさんはいつも元気ですよね。 …レイスが元気ってのもおかしいけど… アイリさんって、普段、御主人様の お世話ばかりでお休みなんか ないんでしょう? よく体がもちますね。 アイリ: 私はお仕事を楽しんでいますもの。 すべては気の持ちようですわ。 ジャン: そんなものですかねえ… アイリ: まあ、それでもたまには 疲れを感じることもありますけど… ジャン: 本当ですか? だったら、僕が アイリさんの肩をもんで 差し上げますよ! アイリ: えっ…そんな。そこまでして いただくわけには… ジャン: いいですから、いいですから。 たまにはアイリさんもお世話される 側になってください。 アイリ: …それじゃ、お言葉に甘えて お願いしますわ。 ジャン: はいっ! (…よし。強さでも料理でも アイリさんに男の良さをアピールする ことはできなかったけど…) (ここはひとつ、僕の優しさで アイリさんとの仲を深めてみせるぞ!) では始めます… …おぉ、柔らかい肩… アイリさん、あんまりこってませんね? アイリ: そうですの? でも、とっても気持ち いいですわ… ジャン: 喜んでもらえてなによりです! では、モミモミモミモミ… アイリ: ああ、上手ですわ、ジャン様… ジャン: そうですか? じゃあ、もっと 前の方も…って、おおっ! アイリ: ? どうしましたの? ジャン: い、いえ、なんでも! (…さっきは気づかなかったけど、 ここからだと、アイリさんの、む、 胸の谷間がばっちり見える…!) (ぼ、僕の指先のちょっと下に アイリさんの胸が…! …ハッ! そうだ!) (この状況なら『手が滑った』と 言えば、胸の中に手を入れても 事故で済むかも…!?) (…よし! 思い立ったら実行だ! ジャン、いっきまーす!) ???: (ギュッ) ジャン: へっ!? …あ、あれ…!? からだが、動か…ない…? な、なにかが僕の体にまとわりついて… アイリ: あら…ジャン様、どうされました? 低級霊たちと遊んだりして。 ジャン: えっ…ぼ、僕の動きを封じて いるのって、アイリさんの配下の 低級霊ブラザーズっ!? アイリ: ええ。…どうしたのかしら。 どうやら、私の身の危険を感じた ようですが… …ジャン様、あなた、私になにか 危害を加えようとされましたかしら? ジャン: い、いいえ! めっそうもない! それどころか、僕はアイリさんに キモチイイことをしてあげようと… アイリ: …… ジャン: ハッ…! しまった! 思わず正直に答えてしまった! アイリ: …どうやら、低級霊ブラザーズに お礼を言わなければ ならないようですね… ジャン: そ、そんな! 誤解です! 僕がキモチイイことと言ったのは、 肩揉みのことで… アイリ: お黙りなさい。あなたのその いやらしい表情が、なによりの 証拠ですわよ。 …低級霊ブラザーズ。 私がこの場を離れるまで、 ジャン様を締め上げておきなさい。 ジャン: え…う、うぎゃああぁぁ! (ミシミシミシ…) アイリ: 身動きできない恐怖と痛みを 味わいながら、そこでしっかり 反省することですわね。 ジャン: い、痛たたたた、痛いってば〜! うぅ…見た目はかわいくても、さすがは 死霊…アイリさんはやっぱり怖い… て、低級霊ブラザーズさんたち? 君たちも、もっと手加減を… い、いぎゃあぁぁぁ〜! 今! 今なんか、ポキッと鳴ったよ!? ギブ! ギブアップ! 助けてぇ〜…! *第八回 [#y18738e8] ジャン: …ええと、アイリさんは どこにいるんだろう? 急に呼び出しなんて… また危険な目に あわされないといいけど… …いや、待てよ…? だれもいないところに僕を 呼び出すということは… もしかして、アイリさんもようやく 僕の魅力に気づいたのかもっ!? そう、アイリさんだってやはり女性。 男である僕の精気の味が 忘れられなくなって… (ここから妄想キスシーン) アイリ: あなたの精気が… いいえ、あなたのすべてが欲しいですわ。 わたくしのすべて、受け取ってくださいます? わたくしの心は、あなただけのもの。 今日からは、あなた専属のメイドとして、 ご奉仕させていただきますわ。 ふつつか者ですけど、 よろしくお願いしますね。 ご主人様。 (ここから現実) ジャン: あ、アイリすゎーんっ! アイリ: きゃ! び、びっくりしましたわ… なんですの、いきなり大声で。 ジャン: あ、アイリさん… そこにいたんですか。 アイリ: 私があなたを呼んだのですから 当然でしょう? ジャン: あ、そうですよね。 それで、僕を呼んだ用というのは…? アイリ: ああ、そうそう。 今までさんざんジャン様には お世話になりましたから… ちょっとお礼をさせて いただこうと思いまして。 ジャン: えっ…お礼だなんて… 僕まだ心の準備が… でもまあ、せっかくですし…ぐふふ。 アイリ: …じゃあ、目を閉じて、手を後ろに 回して…? ジャン: え…手を後ろに…? 変わったやり方ですね。 でもまあ、アイリさんが言うなら… アイリ: …さあ、目を開いてください。 ジャン: えっ…まだなにもしてないのに? 目を開きながらするんですか? なんだか照れるなあ… …って、あれ…? 動け、ない…? これってもしかして… アイリ: 低級霊ブラザーズに拘束 させましたわ。これで動けませんわね。 ジャン: えぇっ!? なんでそんなことを? ひどいですよ、アイリさん! アイリ: おだまりなさい。 あなたときたら、私の精気集めに 役に立つどころか… いやらしいことまでしようとして、 邪魔にしかなっていなかったじゃ ありませんの! おかげで最近、私のお腹は ぺこぺこですわ! だから今日は、徹底的に ジャン様の精気を吸わせて いただきますわ! …言っておきますけど、今日は この間みたいに手加減はしませんわよ? 本当に遠慮なく吸わせていただきます。 したがって、ジャン様の健康は 保証できませんわね! ジャン: ひ、ひえ〜! そんなあ! ちょ、ちょっとは僕の体のことも 考えてください! アイリ: おだまりなさい。 命が惜しければ、せいぜい 気をしっかり持つことですわ。 美女でないのが残念ですけれど、 久々の食事ですわ。 では、いただきます…(かぷっ) ジャン: ひぎゃぁ〜! アイリ: んぐ、んぐ… 男にしてはなかなかの味ですわね。 空腹は最高の調味料ですわ。 今日は食べ放題コースですわ! たっぷりいただきますわよ! ジャン: た、食べ放題なんて認めてません! 助けて〜! アイリ: うふふ…パーティーはまだ はじまったばかり。 夜はまだまだ長いですわよ…? ジャン: うぅ…そのセリフ、もっと別の状況で 聞きたかったです… アイリ: さあて…いよいよ 本格的にいただきますわ (がぶぅっ) ジャン: あぁ…アイリさんの唇の感触が… 気持ちいい…けど、駄目だ… 気が遠く…なる…(がくっ)
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