フリートーク(九尾の狐系)
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Adverse Reaction
BONUS-1
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BONUS-3
BONUS-4
BracketName
DEATH TRAP
DLC1-1
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DLC5-1
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哀歓
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覚醒(リリルート)
覚醒(舞ルート)
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恐怖!走るキノコ!?
鏡の国の…
琴音ちゃん
禁断の門
九尾の狐
剣竜鬼
呉越同舟
刻と世界の狭間
刻を制御せし者
混沌の加速
混沌の虚数界
策略と裏切り
参戦タイムテーブル
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姉妹共感(アレインルート)
市場の対決
次元の亀裂
疾風迅兎
邪龍咆哮
周回要素
宿命の味バトル
巡り合う追跡者
女王よりの使者
女郎蜘蛛
勝負の真意
小ネタ・裏技
沼地の探索
照竜鬼
真の災厄
真鏡名ミナ
神殿の秘宝
数奇なる遭遇
赤銅の人形遣い
折れた心
絶対強者
千載一遇
双角鬼
追跡者
天から降ってきた剣客
謎のかけら
謎の発光体
汝の求めしものは…
二人の決意
虹原いんく
博物館の攻防
迫撃! 沼地の三人娘
悲しみと共に…
不思議な国の異邦人
不知火舞
服部絢子
覆ミツ盆に返らず
閉ざされた心
宝石
本スレテンプレ
本編攻略
摩訶珍味
魅惑のレシピ
密林の守護者
夢の帝国
冥土よりの使い
柳生十兵衛
夕暮れに舞う鶴
雷雲の将…再び
絡みつく孤高の刃
涙の破片は星々の光
蠢く影(ランシェルルート)
[[九尾の狐]] 暫定的に"九尾の狐"のデフォルト名"天狐"で載せる事にします。 #contents *第一回 [#i839ef7e] ジャン: ……ううっ…まさか散歩してたら、 こんな場所に迷い込むだなんて… 今にも何か出てきそうでおっかな… ???: そこの者、ここで何をしておる。 ジャン: ヒィッ!? な、ななな、何今の声…!? 天狐: なんじゃ、おぬしか…… ジャン: 天狐…さん…? どうしてここに…? 天狐: それはこちらが先に聞いておることじゃ。 ジャン: ……僕は散歩してたら、 迷ってしまって… 天狐さんは、 どうしてここにいるんですか? 天狐: ワシかえ? ワシは幼き者たちと 戯れておっただけじゃ。 ジャン: 幼い…って、こんなところに ちいさな子供がいたんですか? 天狐:おぬしが考えているのは 人間の子どもじゃろう? ワシが言うておるのは、狐の方じゃ。 ジャン: あ〜、天狐さん、 元は普通の狐だったんでしたっけ? 天狐: 左様じゃ。 いかにも、元はワシも 小さな子狐の1匹じゃった。 じゃから、このあたりから 鳴き声が聞こえた時に、 つい懐かしくなってしもうての。 ジャン: じゃあ、その頭の上にある耳も、 本物なんですよね? 髪飾りの一種とかじゃなくて? 天狐: 何じゃ? ワシを疑っておるのか? 何なら触ってみるがよい。 ジャン: ……えっ……いいんですか… 天狐: いいも何も、 ワシがよいと言っておるのじゃ。 はよう触って、本物だと確認せんか。 ジャン: それじゃあ…お言葉に甘えて、 失礼します… 天狐: ……んっ。どうじゃ、 血も通っておるじゃろう? ジャン: そうですね。 あったかくて、それにモフモフしてて、 触り心地がいいです。 こう、ずっと触っていたいような、 そんな気分になりますね… 天狐: これで…んっ…わかったじゃろう? ワシの…ふぁっ…耳が… 本物じゃということに… ジャン: はい、よくわかりました…… それにしても……はぁ…はぁ… 触ってて気持ちいいですよ。この耳…… はぁ…はぁ… 天狐: ……それでおぬし、 いつまで……ひゃっ… ワシの耳に触っておる……んぁっ… さっきから…ぁんっ… ずっと、くすぐったい…んぅっ…… のじゃが… ジャン: ……はぁはぁ……できれば、 もうしばらく……はぁはぁ… *第二回 [#efba9719] ジャン: 天狐さん? 川の前で何してるんですか? 天狐: 何じゃ、おぬしか。ワシに何の用じゃ? ジャン: いえ、たまたま通りかかったんで、 声をかけてみただけです。 天狐: たったそれだけのことか。 それはそれで、何ともつまらんのう。 今しがた眺めていたこの川と同じじゃ。 ほれ小僧、何か余興でもないのか? ジャン: ……こ、小僧って…余興って… 天狐: ないならないで、 何か酒のつまみにでもなりそうな 愉快な話でもないのか? ジャン: ……じゃあ今、思ったんですけど、 どうして天狐さんって、 言葉遣いがこう… 天狐: 何じゃ、古臭いとでも言いたいのか? ジャン: そういうわけじゃないんですけど… ちょっと、時代がかっている感じが 気になって… 天狐: ……ふむ。そういうことか… それなら、説明は簡単じゃな。 それはのう、 ワシがおぬしら人間と違って、 遥に長い年月を永らえておるからじゃ。 ジャン: 100年とか、200年くらい ってことですか? 天狐: その程度、小僧小娘とそう変わらんのう。 ワシはかれこれ、 1万年以上は永らえておる。 もっとも、途中で数えるのも 面倒になったゆえ、 正確なところは覚えておらんがの。 ジャン: ……そ、そんなに生きてたんですか、 天狐さん… どうりで話し方も 今の人と違っているわけだ… 天狐: なに、崇め奉って、 存分に敬ってもよいのじゃぞ? ジャン: じゃあ、天狐さんて、 すっごいおばあちゃんなんですね? 天狐: …………なんじゃと? 小僧…もう1度言ってみよ? ジャン: ……いや、だから… そんなに長い間生きてたら、 もう立派過ぎるおばあちゃんだって… 天狐: …………おぬし、 なかなかいい度胸じゃのう…? ジャン: ……あの、天狐さん? 何だか顔が怖いんですけど… 天狐: 夜道を歩くときは、 せいぜい気を付けるがよい…… このようにのう? ジャン: ひっ! な、なんで攻撃してくるんですか!? 天狐: それは自分の胸に聞くのが 一番早いんじゃないかのう? 長い時間を永らえてるワシも、 おぬしからしたら『年寄り』なんじゃ。 聞くまでもなかろう? ジャン: よく分からないけど、謝りますから、 攻撃しないでくださいってば〜〜〜っ! *第三回 [#i5125808] ジャン: あれ、天狐さん、寝ているのかな? 天狐: ……ん? おや、小僧か? ジャン: (……そういや、あの髪型、 かなり独特な感じだよな… 毎日、どうやって整えてるんだろ…) 天狐: どうしたのじゃ? ワシの顔に何かついておるのか? ジャン: いえ、そうじゃないんですけど… 天狐: 何じゃ、歯切れが悪いのう。 はっきり言うてみい。 ジャン: ……あの、天狐さん? その髪の毛って一体、 どうなってるんですか? 天狐: ワシの頭に付いておる、 この房のことを言っておるのかえ? ジャン: はい。ちょっと、 尻尾にも見えるんですけど、 そういう風にしてあるだけですよね? 束ねたものを、 その尻尾みたいなのにしまっている っていうことで、いいんですよね? 天狐: いいや、これはワシの尾の一部じゃが? ジャン: ……えっ…… な、なんで頭に尻尾があるんですか? 天狐: 尻に9本も付けておると、 歩きにくいのでのう。 バランスを取るため、 頭に付けておるのよ。 尻と頭で、ちょうど九尾よ。 ワシが九尾の狐であるゆえにのう。 ジャン: …………っぷ! 髪の毛が尻尾って…!! 合わせて九尾って!! 天狐: …………何じゃ? 何かおかしなことでも言ったかのう? ジャン: ぷぷっ! あはははっ! 天狐さん、冗談面白いなぁ、もう! あははっ!! 天狐: ……小僧、おぬし… ワシを小馬鹿にしとるのか? このワシを… ジャン: ヒイ〜〜〜〜ッ! な、何をするんですか!? 天狐: ……問答無用じゃ。 おぬしは少々痛い目を見て、 反省するがよい。 ジャン: なんでこうなるの〜! ギャーーーッ! 天狐さん、止めてーーーっ! *第四回 [#ifd6cd67] ジャン: あれ、天狐さん? こんなに暗いのに空なんか見て、 何かあるんですか? 天狐: 月見じゃ、月見。 風情の分からん小僧じゃのう。 ジャン: あー、そう言えば、 今日は月がよく見えますよね? 天狐: うむ。おぬしもたまには 月見とでも洒落込んでみたらどうじゃ? そうしてゆっくりするのも…… 悪くはなかろう? ジャン: ……そうですね。のんびりして、 自分なりにリラックスする時間も、 今は必要かもしれないですね。 天狐: じゃろう? 最近はおぬしも、 少々気が張ってたのではないか? まあ今宵くらい、 先々の苦労も忘れて、 安らかに過ごすのもよかろう。 ジャン: はい。僕もそうすることにします。 ジャン: それでですね、天狐さん… お嬢様ったら、ひどいんですよ〜。 まったくその通りなんですよ! ……はぁ〜… 天狐さんだけですよ、 僕の話をちゃんと聞いてくれるの… 天狐: くくくっ。 こうも簡単に化かされて、 自分の杖に話しかけるとは… なんとも間抜けな奴じゃ。 これはなかなか、 今後も化かし甲斐がありそうじゃの〜。 *第五回 [#cdf75452] ジャン: ……こないだはヒドイ目に遭ったな… まさか、話の途中から、 天狐さんに 化かされてただなんて… う〜ん……これも精神修行の一環、 という感じに開き直っておいた方が いいのかなぁ… 天狐: ……小僧、おぬし、 何をさっきからブツブツと 言っておるのじゃ? 何か、珍妙な熱病にでも かかっておるのかえ? ジャン: 天狐さん!? 今の聞いてたんですか!? 天狐: ここに来たら、聞こえてきただけじゃ。 そもそも、おぬしが勝手に 話しておったのじゃろうに。 ジャン: ……それはそうですけど… 天狐: ところでおぬし、その包みは何じゃ? なにやらワシの好きな匂いがするぞい。 ジャン: ああ、これですか。 天狐さんが好きらしいって聞いて。 もしよかったら、どうぞ? 天狐: こ、これは! ワシの大好物のお揚げではないか! ジャン: 半信半疑だったんですけど、 本当だったんですね? 天狐: うむ、左様じゃ。 では、さっそくいただくぞい。 ……もぐもぐ……うまいのう…… もぐもぐ…うまいのじゃ… ジャン: (……こんなに嬉しそうに食べて…… 本当に好物だったんだなぁ…) (僕ともこれを機に、 もう少し話してくれるように なればいいんだけど…) 天狐: ……ふぅ……よう食った… 満足、満足…… 次も持ってくるのじゃぞ? ではまたの。 ジャン: え、はい。そうします…… って、ええっ!? お、お揚げ食べたら、 即帰っちゃうんですか!? 冷たいなあ… *第六回 [#f22eccd3] ジャン: あー、いたいた。天狐さん。 こないだ言われた通り、 今日もちゃんと持ってきましたよ? 天狐: なんとまぁ、律儀な奴じゃのう。 ワシとしては、お揚げが食べれて 満足じゃがの。 大好物のお揚げ、ありがたく、 ちょうだいしておくことにするかのう。 今回も悪いのう。 わざわざ、ワシの大好物を 持参させてしもうて。 ジャン: いえいえ。これくらい、 お安い御用ですよ。 天狐: そうは言ってものう。 ワシにもお揚げの礼をする 義理があるでな? すぐにとは言わんが、近いうち、 何かしらの形で礼をさせてもらうぞい。 ジャン: そんなに気にしないでいいですよ。 僕は天狐さんと、 少しでも仲間として打ち解けられたらって 思ってるだけですから。 天狐: そうか…? ふむ…そういうことならば… ワシもおぬしと仲間づきあいをするに… やぶさかではない…かの。 ジャン: え! ホントですか!? 天狐: ああ。本当じゃ。その証拠に… ワシの尻尾を握ってもよいぞ。 ジャン: 尻尾を…ですか? それは、確かに もふもふして気持ちよさそうですが… 何か特別な意味が? 天狐: うむ、これはの、 ワシら狐族の間で親しいもの同士が 親愛の情を表すあいさつじゃ。 まあ、お前ら人族でいうと、 握手のようなものじゃな。 ジャン: なるほど…握手ですか。 でも…どの尻尾を握れば? 天狐: ん?ああ、どれでもかまわん。 好きなのを握るがよい。 ジャン: わかりました。では…これで! よろしくお願いします! 天狐: はぅ……っ! くぅ……んっ! ば、ばかものぉ…! い、いきなり… 握るでなぃ…はぁあん… ジャン: ご、ごめんなさい! 手、放しますから! 天狐: だ、だめじゃ…小僧、手を放すな… 尻尾を…尻尾を優しくこするのじゃ… ふぁああぁん! ジャン: 天狐さん!? 天狐: は、早く…早く…っ! ぁあああ… あうぅんっ! ジャン: 天狐さん、 尻尾が…ぴくぴく震えてますよ。 き、気持ち…いいんですか!? わ、わかりました。もっと激しくですね? こうですか? なんとなくわかります… 天狐: くくくっ。 この小僧、またも簡単に化かされとるわ。 ……もぐもぐ……あぐあぐ…… このじゅわっとしみだす汁と食感… たまらんのう… しかし、なんじゃな。 面白い見世物を見ながら食べると 普段にもましてお揚げがうまいのう。 *第七回 [#d0e11090] ジャン: ……こないだも、 また化かされてしまった… 一体いつの間に、 僕は化かされていたんだろう… でも今度こそ、 今日こそは化かされないぞっ! 天狐: うむ。小僧、今宵もおったか。 感心じゃな。 ジャン: ちゃんと今回も、 天狐さんの好きなお揚げ、 持ってきましたよ? 天狐: 阿呆とばかり思うとったが、 これでなかなか聡くなったものじゃな。 褒めてつかわすぞい。 毎度毎度すまんのう。 では、ちょうだいするかのう。 ジャン: (そういや、こうやってお揚げを 渡すあたりから化かされて…… まさか!) ……はっ! 天狐さん、 また僕を化かしてますね! 天狐: おぬし、何を言うておるのじゃ? 今日のワシは寛大ゆえ、 さようなことをする気など、 さらさらないのじゃが? ジャン: またまた〜! 天狐さん、 いつもそうやって 僕を化かしてるんですね? でも、今日の僕は一味違います! 今回ばかりは、そうは行きませんよ〜! 天狐: ……ふむ。 何を言うても無駄なようじゃのう… ジャン: そうやって優しいフリをしてるのも、 すでに僕を化かしに かかってるからですよね? 天狐さんが、 素直にお礼を言うとは思えないですし! 天狐: ……何じゃと…? 小僧、ワシを馬鹿にしておるのか? ジャン: 馬鹿にだなんてしていませんよ? ただ、今の化かされた状態を なんとかしたいだけです。 天狐: ……ほほう……ならば、 その間抜けな目を…… はよう覚まさせてやらんといかんなぁ… ジャン: うぎゃっ! あ、あれ? なんか痛い… えっ、ええっ!? これって、夢じゃないの!? 天狐: このたわけめが! 最初から『化かしておらん』と 言うておるじゃろうに! これから十分に痛い目を見て、 反省するがよい! ジャン: ぎゃ〜〜〜〜〜っ!! ば、化かされてなかったの〜〜〜〜っ! 天狐: 待たんか小僧! このワシが直々に、 たっぷりと折檻してくれるぞ! ジャン: うわ〜〜〜っ! 天狐さん、 ごめんなさい〜〜〜〜〜い!! *第八回 [#i163f8e3] ジャン: ……天狐さん… 僕なんか呼び出して、 どうする気なんだろう… ま、まさか……こないだ、 化かされてないのに、化かしてるって 言って、怒らせちゃったから… そのおしおきの続きなんじゃ… ど、どうしよう… (ここから妄想) 天狐: ふむ。定刻通りに来ておるようじゃの、 小僧。 ジャン: すっ、すいませんでした! 天狐: どうしたのじゃ? おぬし、 ワシに何か謝るようなことをしたのか? ジャン: こないだ、 化かされてない時に 怒らせてしまったので! 天狐: ああ、そのことか。 それはもうよいのじゃ。 十分に反省してもろうたからのう。 ジャン: ……そ、それじゃ… 今日はこないだの続きじゃ なかったんですか…? 天狐: 終わったことを 今になって続けてどうする? おぬしはほんに、 可愛げのある阿呆じゃのう。 ジャン: それなら、今日は何で 僕を呼び出したんです? 天狐: まだ気付かんのか? おぬしは阿呆な上に、 鈍感な奴じゃのう? まぁ、時おり化かして からかうこともあるが、 何度も会って、話をしておるのじゃぞ? ワシがおぬしのことを気に入っておる、 ということじゃ。 そのくらい、男なら自分で気付かんか。 この馬鹿たれが。 ジャン: ……そ、それって…… もしかして、本当に天狐さんが…… 僕のことを…? 天狐: ……とことんまで鈍い奴のよう… まったく…… ワシが目をつぶっている間だけじゃぞ… しかし、永らく生きてきたが、 こんな気持ち…久しゅうなかったわい… ジャン: は、はいぃーっ! (キスシーン) 天狐: まだか?はよせい… いつまで待たせるつもりなのじゃ? 男ならいさぎようせんか せっかくワシがここまで積極的になっておるのじゃぞ? 小僧、待ちくたびれたぞ さあ、ワシの熱く濡れた唇に、おぬしのそれを… お揚げよりも甘美な味、今すぐ確かめさせるのじゃ (ここから現実) ジャン: ……うーん……天狐さーん… 天狐さんって、 結構抱き心地が良いんですね〜… それに良い匂いがします… こんなに色っぽいと…… 僕もう、たまらないですよ…… むちゅ〜っ… 天狐: かははははっ! こやつ、また化かされおって! ほんに化かし甲斐のある奴じゃて! めんこくてたまらんのう! ジャン: むちゅ〜っ! 天狐さぁ〜ん……
タイムスタンプを変更しない
[[九尾の狐]] 暫定的に"九尾の狐"のデフォルト名"天狐"で載せる事にします。 #contents *第一回 [#i839ef7e] ジャン: ……ううっ…まさか散歩してたら、 こんな場所に迷い込むだなんて… 今にも何か出てきそうでおっかな… ???: そこの者、ここで何をしておる。 ジャン: ヒィッ!? な、ななな、何今の声…!? 天狐: なんじゃ、おぬしか…… ジャン: 天狐…さん…? どうしてここに…? 天狐: それはこちらが先に聞いておることじゃ。 ジャン: ……僕は散歩してたら、 迷ってしまって… 天狐さんは、 どうしてここにいるんですか? 天狐: ワシかえ? ワシは幼き者たちと 戯れておっただけじゃ。 ジャン: 幼い…って、こんなところに ちいさな子供がいたんですか? 天狐:おぬしが考えているのは 人間の子どもじゃろう? ワシが言うておるのは、狐の方じゃ。 ジャン: あ〜、天狐さん、 元は普通の狐だったんでしたっけ? 天狐: 左様じゃ。 いかにも、元はワシも 小さな子狐の1匹じゃった。 じゃから、このあたりから 鳴き声が聞こえた時に、 つい懐かしくなってしもうての。 ジャン: じゃあ、その頭の上にある耳も、 本物なんですよね? 髪飾りの一種とかじゃなくて? 天狐: 何じゃ? ワシを疑っておるのか? 何なら触ってみるがよい。 ジャン: ……えっ……いいんですか… 天狐: いいも何も、 ワシがよいと言っておるのじゃ。 はよう触って、本物だと確認せんか。 ジャン: それじゃあ…お言葉に甘えて、 失礼します… 天狐: ……んっ。どうじゃ、 血も通っておるじゃろう? ジャン: そうですね。 あったかくて、それにモフモフしてて、 触り心地がいいです。 こう、ずっと触っていたいような、 そんな気分になりますね… 天狐: これで…んっ…わかったじゃろう? ワシの…ふぁっ…耳が… 本物じゃということに… ジャン: はい、よくわかりました…… それにしても……はぁ…はぁ… 触ってて気持ちいいですよ。この耳…… はぁ…はぁ… 天狐: ……それでおぬし、 いつまで……ひゃっ… ワシの耳に触っておる……んぁっ… さっきから…ぁんっ… ずっと、くすぐったい…んぅっ…… のじゃが… ジャン: ……はぁはぁ……できれば、 もうしばらく……はぁはぁ… *第二回 [#efba9719] ジャン: 天狐さん? 川の前で何してるんですか? 天狐: 何じゃ、おぬしか。ワシに何の用じゃ? ジャン: いえ、たまたま通りかかったんで、 声をかけてみただけです。 天狐: たったそれだけのことか。 それはそれで、何ともつまらんのう。 今しがた眺めていたこの川と同じじゃ。 ほれ小僧、何か余興でもないのか? ジャン: ……こ、小僧って…余興って… 天狐: ないならないで、 何か酒のつまみにでもなりそうな 愉快な話でもないのか? ジャン: ……じゃあ今、思ったんですけど、 どうして天狐さんって、 言葉遣いがこう… 天狐: 何じゃ、古臭いとでも言いたいのか? ジャン: そういうわけじゃないんですけど… ちょっと、時代がかっている感じが 気になって… 天狐: ……ふむ。そういうことか… それなら、説明は簡単じゃな。 それはのう、 ワシがおぬしら人間と違って、 遥に長い年月を永らえておるからじゃ。 ジャン: 100年とか、200年くらい ってことですか? 天狐: その程度、小僧小娘とそう変わらんのう。 ワシはかれこれ、 1万年以上は永らえておる。 もっとも、途中で数えるのも 面倒になったゆえ、 正確なところは覚えておらんがの。 ジャン: ……そ、そんなに生きてたんですか、 天狐さん… どうりで話し方も 今の人と違っているわけだ… 天狐: なに、崇め奉って、 存分に敬ってもよいのじゃぞ? ジャン: じゃあ、天狐さんて、 すっごいおばあちゃんなんですね? 天狐: …………なんじゃと? 小僧…もう1度言ってみよ? ジャン: ……いや、だから… そんなに長い間生きてたら、 もう立派過ぎるおばあちゃんだって… 天狐: …………おぬし、 なかなかいい度胸じゃのう…? ジャン: ……あの、天狐さん? 何だか顔が怖いんですけど… 天狐: 夜道を歩くときは、 せいぜい気を付けるがよい…… このようにのう? ジャン: ひっ! な、なんで攻撃してくるんですか!? 天狐: それは自分の胸に聞くのが 一番早いんじゃないかのう? 長い時間を永らえてるワシも、 おぬしからしたら『年寄り』なんじゃ。 聞くまでもなかろう? ジャン: よく分からないけど、謝りますから、 攻撃しないでくださいってば〜〜〜っ! *第三回 [#i5125808] ジャン: あれ、天狐さん、寝ているのかな? 天狐: ……ん? おや、小僧か? ジャン: (……そういや、あの髪型、 かなり独特な感じだよな… 毎日、どうやって整えてるんだろ…) 天狐: どうしたのじゃ? ワシの顔に何かついておるのか? ジャン: いえ、そうじゃないんですけど… 天狐: 何じゃ、歯切れが悪いのう。 はっきり言うてみい。 ジャン: ……あの、天狐さん? その髪の毛って一体、 どうなってるんですか? 天狐: ワシの頭に付いておる、 この房のことを言っておるのかえ? ジャン: はい。ちょっと、 尻尾にも見えるんですけど、 そういう風にしてあるだけですよね? 束ねたものを、 その尻尾みたいなのにしまっている っていうことで、いいんですよね? 天狐: いいや、これはワシの尾の一部じゃが? ジャン: ……えっ…… な、なんで頭に尻尾があるんですか? 天狐: 尻に9本も付けておると、 歩きにくいのでのう。 バランスを取るため、 頭に付けておるのよ。 尻と頭で、ちょうど九尾よ。 ワシが九尾の狐であるゆえにのう。 ジャン: …………っぷ! 髪の毛が尻尾って…!! 合わせて九尾って!! 天狐: …………何じゃ? 何かおかしなことでも言ったかのう? ジャン: ぷぷっ! あはははっ! 天狐さん、冗談面白いなぁ、もう! あははっ!! 天狐: ……小僧、おぬし… ワシを小馬鹿にしとるのか? このワシを… ジャン: ヒイ〜〜〜〜ッ! な、何をするんですか!? 天狐: ……問答無用じゃ。 おぬしは少々痛い目を見て、 反省するがよい。 ジャン: なんでこうなるの〜! ギャーーーッ! 天狐さん、止めてーーーっ! *第四回 [#ifd6cd67] ジャン: あれ、天狐さん? こんなに暗いのに空なんか見て、 何かあるんですか? 天狐: 月見じゃ、月見。 風情の分からん小僧じゃのう。 ジャン: あー、そう言えば、 今日は月がよく見えますよね? 天狐: うむ。おぬしもたまには 月見とでも洒落込んでみたらどうじゃ? そうしてゆっくりするのも…… 悪くはなかろう? ジャン: ……そうですね。のんびりして、 自分なりにリラックスする時間も、 今は必要かもしれないですね。 天狐: じゃろう? 最近はおぬしも、 少々気が張ってたのではないか? まあ今宵くらい、 先々の苦労も忘れて、 安らかに過ごすのもよかろう。 ジャン: はい。僕もそうすることにします。 ジャン: それでですね、天狐さん… お嬢様ったら、ひどいんですよ〜。 まったくその通りなんですよ! ……はぁ〜… 天狐さんだけですよ、 僕の話をちゃんと聞いてくれるの… 天狐: くくくっ。 こうも簡単に化かされて、 自分の杖に話しかけるとは… なんとも間抜けな奴じゃ。 これはなかなか、 今後も化かし甲斐がありそうじゃの〜。 *第五回 [#cdf75452] ジャン: ……こないだはヒドイ目に遭ったな… まさか、話の途中から、 天狐さんに 化かされてただなんて… う〜ん……これも精神修行の一環、 という感じに開き直っておいた方が いいのかなぁ… 天狐: ……小僧、おぬし、 何をさっきからブツブツと 言っておるのじゃ? 何か、珍妙な熱病にでも かかっておるのかえ? ジャン: 天狐さん!? 今の聞いてたんですか!? 天狐: ここに来たら、聞こえてきただけじゃ。 そもそも、おぬしが勝手に 話しておったのじゃろうに。 ジャン: ……それはそうですけど… 天狐: ところでおぬし、その包みは何じゃ? なにやらワシの好きな匂いがするぞい。 ジャン: ああ、これですか。 天狐さんが好きらしいって聞いて。 もしよかったら、どうぞ? 天狐: こ、これは! ワシの大好物のお揚げではないか! ジャン: 半信半疑だったんですけど、 本当だったんですね? 天狐: うむ、左様じゃ。 では、さっそくいただくぞい。 ……もぐもぐ……うまいのう…… もぐもぐ…うまいのじゃ… ジャン: (……こんなに嬉しそうに食べて…… 本当に好物だったんだなぁ…) (僕ともこれを機に、 もう少し話してくれるように なればいいんだけど…) 天狐: ……ふぅ……よう食った… 満足、満足…… 次も持ってくるのじゃぞ? ではまたの。 ジャン: え、はい。そうします…… って、ええっ!? お、お揚げ食べたら、 即帰っちゃうんですか!? 冷たいなあ… *第六回 [#f22eccd3] ジャン: あー、いたいた。天狐さん。 こないだ言われた通り、 今日もちゃんと持ってきましたよ? 天狐: なんとまぁ、律儀な奴じゃのう。 ワシとしては、お揚げが食べれて 満足じゃがの。 大好物のお揚げ、ありがたく、 ちょうだいしておくことにするかのう。 今回も悪いのう。 わざわざ、ワシの大好物を 持参させてしもうて。 ジャン: いえいえ。これくらい、 お安い御用ですよ。 天狐: そうは言ってものう。 ワシにもお揚げの礼をする 義理があるでな? すぐにとは言わんが、近いうち、 何かしらの形で礼をさせてもらうぞい。 ジャン: そんなに気にしないでいいですよ。 僕は天狐さんと、 少しでも仲間として打ち解けられたらって 思ってるだけですから。 天狐: そうか…? ふむ…そういうことならば… ワシもおぬしと仲間づきあいをするに… やぶさかではない…かの。 ジャン: え! ホントですか!? 天狐: ああ。本当じゃ。その証拠に… ワシの尻尾を握ってもよいぞ。 ジャン: 尻尾を…ですか? それは、確かに もふもふして気持ちよさそうですが… 何か特別な意味が? 天狐: うむ、これはの、 ワシら狐族の間で親しいもの同士が 親愛の情を表すあいさつじゃ。 まあ、お前ら人族でいうと、 握手のようなものじゃな。 ジャン: なるほど…握手ですか。 でも…どの尻尾を握れば? 天狐: ん?ああ、どれでもかまわん。 好きなのを握るがよい。 ジャン: わかりました。では…これで! よろしくお願いします! 天狐: はぅ……っ! くぅ……んっ! ば、ばかものぉ…! い、いきなり… 握るでなぃ…はぁあん… ジャン: ご、ごめんなさい! 手、放しますから! 天狐: だ、だめじゃ…小僧、手を放すな… 尻尾を…尻尾を優しくこするのじゃ… ふぁああぁん! ジャン: 天狐さん!? 天狐: は、早く…早く…っ! ぁあああ… あうぅんっ! ジャン: 天狐さん、 尻尾が…ぴくぴく震えてますよ。 き、気持ち…いいんですか!? わ、わかりました。もっと激しくですね? こうですか? なんとなくわかります… 天狐: くくくっ。 この小僧、またも簡単に化かされとるわ。 ……もぐもぐ……あぐあぐ…… このじゅわっとしみだす汁と食感… たまらんのう… しかし、なんじゃな。 面白い見世物を見ながら食べると 普段にもましてお揚げがうまいのう。 *第七回 [#d0e11090] ジャン: ……こないだも、 また化かされてしまった… 一体いつの間に、 僕は化かされていたんだろう… でも今度こそ、 今日こそは化かされないぞっ! 天狐: うむ。小僧、今宵もおったか。 感心じゃな。 ジャン: ちゃんと今回も、 天狐さんの好きなお揚げ、 持ってきましたよ? 天狐: 阿呆とばかり思うとったが、 これでなかなか聡くなったものじゃな。 褒めてつかわすぞい。 毎度毎度すまんのう。 では、ちょうだいするかのう。 ジャン: (そういや、こうやってお揚げを 渡すあたりから化かされて…… まさか!) ……はっ! 天狐さん、 また僕を化かしてますね! 天狐: おぬし、何を言うておるのじゃ? 今日のワシは寛大ゆえ、 さようなことをする気など、 さらさらないのじゃが? ジャン: またまた〜! 天狐さん、 いつもそうやって 僕を化かしてるんですね? でも、今日の僕は一味違います! 今回ばかりは、そうは行きませんよ〜! 天狐: ……ふむ。 何を言うても無駄なようじゃのう… ジャン: そうやって優しいフリをしてるのも、 すでに僕を化かしに かかってるからですよね? 天狐さんが、 素直にお礼を言うとは思えないですし! 天狐: ……何じゃと…? 小僧、ワシを馬鹿にしておるのか? ジャン: 馬鹿にだなんてしていませんよ? ただ、今の化かされた状態を なんとかしたいだけです。 天狐: ……ほほう……ならば、 その間抜けな目を…… はよう覚まさせてやらんといかんなぁ… ジャン: うぎゃっ! あ、あれ? なんか痛い… えっ、ええっ!? これって、夢じゃないの!? 天狐: このたわけめが! 最初から『化かしておらん』と 言うておるじゃろうに! これから十分に痛い目を見て、 反省するがよい! ジャン: ぎゃ〜〜〜〜〜っ!! ば、化かされてなかったの〜〜〜〜っ! 天狐: 待たんか小僧! このワシが直々に、 たっぷりと折檻してくれるぞ! ジャン: うわ〜〜〜っ! 天狐さん、 ごめんなさい〜〜〜〜〜い!! *第八回 [#i163f8e3] ジャン: ……天狐さん… 僕なんか呼び出して、 どうする気なんだろう… ま、まさか……こないだ、 化かされてないのに、化かしてるって 言って、怒らせちゃったから… そのおしおきの続きなんじゃ… ど、どうしよう… (ここから妄想) 天狐: ふむ。定刻通りに来ておるようじゃの、 小僧。 ジャン: すっ、すいませんでした! 天狐: どうしたのじゃ? おぬし、 ワシに何か謝るようなことをしたのか? ジャン: こないだ、 化かされてない時に 怒らせてしまったので! 天狐: ああ、そのことか。 それはもうよいのじゃ。 十分に反省してもろうたからのう。 ジャン: ……そ、それじゃ… 今日はこないだの続きじゃ なかったんですか…? 天狐: 終わったことを 今になって続けてどうする? おぬしはほんに、 可愛げのある阿呆じゃのう。 ジャン: それなら、今日は何で 僕を呼び出したんです? 天狐: まだ気付かんのか? おぬしは阿呆な上に、 鈍感な奴じゃのう? まぁ、時おり化かして からかうこともあるが、 何度も会って、話をしておるのじゃぞ? ワシがおぬしのことを気に入っておる、 ということじゃ。 そのくらい、男なら自分で気付かんか。 この馬鹿たれが。 ジャン: ……そ、それって…… もしかして、本当に天狐さんが…… 僕のことを…? 天狐: ……とことんまで鈍い奴のよう… まったく…… ワシが目をつぶっている間だけじゃぞ… しかし、永らく生きてきたが、 こんな気持ち…久しゅうなかったわい… ジャン: は、はいぃーっ! (キスシーン) 天狐: まだか?はよせい… いつまで待たせるつもりなのじゃ? 男ならいさぎようせんか せっかくワシがここまで積極的になっておるのじゃぞ? 小僧、待ちくたびれたぞ さあ、ワシの熱く濡れた唇に、おぬしのそれを… お揚げよりも甘美な味、今すぐ確かめさせるのじゃ (ここから現実) ジャン: ……うーん……天狐さーん… 天狐さんって、 結構抱き心地が良いんですね〜… それに良い匂いがします… こんなに色っぽいと…… 僕もう、たまらないですよ…… むちゅ〜っ… 天狐: かははははっ! こやつ、また化かされおって! ほんに化かし甲斐のある奴じゃて! めんこくてたまらんのう! ジャン: むちゅ〜っ! 天狐さぁ〜ん……
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